もう少し、あとほんの少しで頂に手が届くはず――。そんな期待もむなしく、2013年のオルフェーヴルとキズナ(4着)以降、多くの日本馬が凱旋門賞に挑戦したにもかかわらず、5着以内に入ることができていない。トレヴやエネイブルといった“怪物級”の名馬と遭遇する・しない以前の段階で、勝負のステージにさえ立てていないのが現状だ。 海外の関係者「日本馬は起伏のないトラックで強いね」 なぜ日本馬は凱旋門賞で好走できなくなってしまったのか。日本屈指の海外競馬通・合田直弘氏は「非常にタフなロンシャンの馬場、それを生む現地の気候など複合的な要因があり、難しいですが……」と前置きしつつ、ひとつの課題としてコースの高低差をあげた。 「ヨーロッパの関係者がよく言っているのは、『日本馬は起伏のないトラックで強いね』ということ。これはその通りで、ドバイ、香港、サウジアラビア、それからアメリカなど、フラットに近いコースで走