東京大学などが参加する国際研究チームが、未知の素粒子「アクシオン」が存在する兆候を観測した可能性があると発表した。観測精度は不十分だが、発見が認められればノーベル賞級ともいわれる。 未知の素粒子「アクシオン」が存在する兆候を観測した可能性があると、東京大などが参加する国際研究チームが17日、発表した。アクシオンは発見すればノーベル賞級ともいわれるが、現時点では観測精度が不十分という。年内にも稼働する新たな装置で存在を証明できるか注目される。 アクシオンは1977年にイタリアなどの研究者が存在を予言。原子核を結びつける「強い力」の理解に不可欠で、発見は素粒子物理学の基本法則である標準理論の修正につながる。 研究チームは、イタリアで2018年まで稼働していた観測装置「ゼノン1T」のデータを解析。タンク内の液体キセノンから発生した光や電子の信号のうち53回分が、未知の原因による信号で、そのエネル