テクノロジーを駆使してよみがえった美空ひばりが新曲を披露する。紅白歌合戦が頼りにするのは今も彼女なのだ。ところが、そんな盛り上がりをよそに、ひばりの「聖地」が売りに出されていた。売主は、長男の加藤和也氏(48)だ。 *** 東京は目黒区青葉台。お洒落な男女が行き交う代官山からほど近い一角に、「東京目黒 美空ひばり記念館」がある。「ひばり御殿」と呼ばれた彼女の居宅をそのまま使ったメモリアル施設だ。 記念館は予約制になっており、来館者はプライベートな“ひばりワールド”を満喫できるようになっている。リビングには彼女が愛用していたグランドピアノやソファーなどが残され、仏間には、ファンからの手紙が山のように置いてある。聞けば、ひばりが現役の頃からの付き人2人と、料理係の女性が今もお給料をもらいながら、暮らしているという。まるで、30年前から時間が止まったままのような場所なのだ。そんな「ひばり記念館」