(上)天神山文化プラザ西側外観。建物が張り出した部分がピロティーになっている。正面中央部は外階段。手すり壁に刻まれた上下互い違いの模様が、行き交う人の動きを表現している(下)ピロティー。正面に天神岩が祀られている。右手奥にホール、手前に展示室の入り口がある。左手の階段はかつての図書館と日米文化センターに続く。今はいずれも展示室になっている 平坦な地形が広がる岡山市にあって、頭ひとつ飛び出した「天神山」には、古来、神が鎮座するとされ、頂部に巨大な「天神岩」が祀られている。戦前の岡山県庁は、この場所にあった。 現在の「天神山文化プラザ」は最初「岡山県総合文化センター」として、県庁舎竣工の5年後、1962年に開館した。図書館と展示室、ホール、日米文化センターの4つを1つの建物に盛り込むという、いささか欲張りな計画だ。戦後復興を遂げ、高度経済成長に向かう時代に、岡山の人々が“文化”を求めた熱い思い