「農家のことをなめてるとしか思えない。悔しい」。心ある生産者から嘆きの声が筆者のもとにとどいている。家畜のエサにする飼料米に出す補助金のことだ。農家の収入の9割を補助金が占めることになるこの制度の問題を、前回この連載で取り上げた(10月2日「農家のほおを札束でたたくな!」)。 補助金に迷いなく背を向ける 主食のコメの値段はここ数年下がり続けており、収入減に悩む農家が補助金ほしさに飼料米に手を出す気持ちはわかる。問題は、そんな制度をつくった農政の側にある。だがそうしたなかでも、この補助金に背を向ける人もいる。「組合員には飼料米は勧めていません」。秋田ふるさと農業協同組合(秋田県横手市)の小田嶋契組合長はそう話す。 各地を見渡せば、むしろ農協が旗をふり、飼料米の作付けを増やしているケースが少なくない。なぜ小田嶋氏は流れに乗らず、組合員たちに飼料米をつくらせようとしないのだろう。わけを聞くと、答
