米議会での債務上限引き上げ問題や、史上初となる米国債の格下げなどが相次ぎ、為替・株式市場が乱高下するなど世界経済が動揺している。 しかし、慶應義塾大学大学院経営管理研究科の小幡績准教授は、現在の世界経済にはそれほど動揺すべき理由は見当たらないという。なぜならば、現在の市場が懸念しているとされる米国の景気、欧州の財政、米国債の格下げの3点は、いずれも市場関係者の間では周知のことで、それが原因で市場が混乱するとは考えにくいからだという。 それでは、今、何が市場を激しく揺さぶっているのか。米国債格下げ後の世界の経済情勢について、小幡氏の分析を聞いた。