福島第一原発の事故は、依然予断を許さない状況ですが、アメリカの報道はここへ来て沈静化しています。リビアでの戦争が始まり、北アフリカと中東に関心が向かっているということもありますが、放水の成功や通電といったニュースに敏感に反応しているとも言えます。こうした機運に乗じて、「アメリカの原発は安心」という観点からの報道も出てきました。 22日の朝のNBC『トゥディ』ではトム・カステーロ記者が、全米で104カ所ある原発の中からルイジアナ州の「ウォーターフォード3原発」に飛んで、現在稼働中のこの原発についてレポートしていました。この原発には特別な事情があります。というのは、ニューオーリンズ市街にほど近いこの原発は、2005年のハリケーン「カトリーナ」で被災しているのです。 被災の状況はある意味では福島に似ています。ハリケーン接近に伴い、この原発は緊急停止をしました。ですが、904ヘクトパスカル、風速7