■はじめに 本書は、ドナルド・ノーマンの前著『未来のモノのデザイン』(2008年)に継ぐものです。本書の主題は、実世界やテクノロジーがはらむ必然的な「複雑さ」との共生のデザインにどう取り組むか、というところにあります。当初ノーマンは、社交的でコミュニケーションする人の特質をデザインに取り込むという内容で、タイトルを『Sociable Design(社交的デザイン)』として執筆を進めていました。しかし、機器やサービスを社会的・社交的な活動として捉えデザインすることは問題に対する解決手段の1つであり、ノーマンいわく「これでは1時間の講演に見合うものではあるが、本2章分くらいにしかならない」ものと気づいたとのことです。その後、デザイナーとユーザーの双方が「複雑さ ─ complexity」に責任を持つという、本書の主題にいき着いたということです。 ここでは、本書のポイントについて、ノーマンが訳者
『心の輪郭 ——比較認知科学から見た知性の進化』 川合伸幸 著、北大路書房、四六判 200頁 本体1600円 ISBN:4762825085 【内容】私たちの心は,どこまでがヒトに独自なもので,どこからがほかの動物と同じなのだろうか……。心理学の領域にとどまらず神経科学,生物学,工学などの知見を駆使し,多面的にヒトの「心の輪郭」を浮かび上がらせる。はるか以前に分岐した生物種間の行動を比較し,ヒトという存在の独自性に迫る比較認知科学からの挑戦。 ▼ヒトの持つ言語の生得性については積極的に触れてはいませんが、参考になります(特に第6章以降)。「ザリガニは学習するか」「ほ乳類だけが「がっかり」する」なども面白く読みました。巻末の文献案内もいいです。 【目次】 序章……心の輪郭 知性や心も進化の産物 ヒトという存在の独自性 比較認知科学とは 第1章……知性の多様性 進化に関する誤った考え——ヒトが
アフォーダンス,生態光学,直接知覚論はここから始まった.知覚者は,環境からの刺激を静的に受けて再構成しているのではなく,取り巻く環境とダイナミックに関係することで世界を直接的に知覚している,など従来の古典的知覚論の図式を乗り越えるギブソン心理学の転換点.James Jerome Gibson, The Senses Considered as Perceptual Systems, Boston:Houghton Mifflin, 1966を全訳する. 日本語版への序(エレノア・ギブソン) はじめに エピグラフ 序 章 第1章 刺激作用の源としての環境 第2章 刺激作用の獲得 第3章 知覚システム 第4章 基礎定位システム 第5章 聴覚システム 第6章 触覚システムとその構成要素 第7章 触覚-身体覚システムの能力 第8章 知覚システムとしての味わうことと嗅ぐこと 第9章 視覚システムの進
夢についての心理学的研究は、脳科学の知見を取り込んで目覚ましい進展を見せている。しかし、一般には夢分析や夢占いといったものが取り上げられがちで、その科学的な側面についてはあまり知られていない。本書は普通の夢とは何か、夢に色がついている理由、夢が記憶を整理するのは本当かといった夢の特性やメカニズムを紹介する。 まえがき 第一章 「夢」の認知心理学とは 1 「夢」の認知心理学を定義する 2 夢の心理学的研究の歴史 第二章 睡眠時に何が起こっているのか? 1 睡眠の段階 2 レム睡眠と夢見 第三章 夢がなくなった!?―夢見の神経認知心理学 1 ソームズ登場 2 シャルコー・ウイルブランド症候群 3 脳のどこが夢見に関わっているのか? 4 夢が生起する過程についてのモデル コラム1 動物の睡眠と夢 第四章 普通の夢はどんな夢?―平均的な夢の内容に関する実証的研究の結果 1 はじめに 2 実験室での
錯覚の科学 作者: クリストファー・チャブリス,ダニエル・シモンズ,成毛真,木村博江出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2011/02/04メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 445回この商品を含むブログ (39件) を見る 文藝春秋編集部の了解を得て、本書の付録である「解説」を全文掲載します。解説というよりは要約のようになってしまうのは、ボクの書評の味です。しかし、本体はこの要約をはるかに超えていますからご安心を。 - 心理学や脳科学という学問は、物理学や数学などに比べると、どこか胡散臭く感じてしまう。理論が数学で表現できないということだけでなく、バラエティ番組で取り扱われるようなお手軽さと、一部の専門家のたくましい商魂に呆れるからだ。何十年も前から、親しみやすい風貌をした何人もの専門家がテレビに登場しては「頭の体操」、「脳トレ」、「アハ体験」などと称した自著やゲームを売りま
『環境のオントロジー』 三嶋 博之 (著), 河野 哲也 (編さん) 三嶋博之 / 溝口理一郎 / 関博紀 / 倉田剛 / 加地大介 / 柏端達也著 http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-36050-7/ 目次 第1章 なぜ環境のオントロジーが必要なのか 第2章 生態学的アプローチの戦略 第3章 工学のオントロジー 第4章 建築のオントロジー 建築家の視線の先にあるもの 第5章 事態のオントロジーと環境の理論 第6章 現代のオントロジーとアリストテレス 第7章 形式的存在論と環境の形而上学 第8章 環境の性質 性質のオントロジーに向けて 第9章 アフォーダンス・創発性・下方因果 ギブソンのアフォーダンス論とオントロジーについていろんな人が書いてみましたという本?なんか不思議な構成だ。 アフォーダンスのえらい人が若いオントロジストを
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