ウォルトンの「ごっこ遊び」論 小説や絵画といったフィクション作品=representational artsをごっこ遊びとして捉えて分析する。 まず、想像、特にごっこ遊び的な想像というものが取り上げられる。この場合の想像というのは自由奔放に思い描いてくことではなくて、取り決めに従うような想像。例えば、おままごとであれば、泥団子がごはんであると想像しなければならない。 このような想像しなければならないことを「虚構的真理」とか「フィクショナルである」とかいう。そしてこの虚構的真理を生みだすものを小道具と呼ぶ。 小説や絵画などは、そのような小道具の一種である。 そうした作品を鑑賞するというのは、そうした作品を使ったごっこ遊びに参加するということである。こうしたごっこ遊びへの参加という観点から、フィクション作品に対して覚える感情の問題や悲劇のパラドクスへの説明を与える。 また、こうした作品がどのよ