政府システム調達における失敗の典型例が、特許庁の基幹系システム刷新プロジェクトだ。5年がかりで臨んだが、結局は55億円を無駄にしただけ。新システムは完成しなかった。失敗の最大の要因は、発注者である特許庁にあった(図1)。関係者の証言から、失敗に至る経過を改めてひもとく。 特許庁は2004年、政府が打ち出した「業務・システム最適化計画」に沿って、特許審査や原本保管といった業務を支援する基幹系システムの全面刷新を計画した。システムアーキテクチャーに詳しい情報システム部門のある職員(以下A職員)と、刷新の「可能性調査」を担ったIBMビジネスコンサルティングサービス(現・日本IBM)を中心に、調達仕様書を作成した。 業務プロセスを大幅に見直し、2年かかっていた特許審査を半分の1年で完了することを目指した。度重なる改修によって複雑に入り組んだ記録原本データベース(DB)の一元化に加え、検索や格納など
→紀伊國屋書店で購入 12月5日(水)NHKテレビは、絶滅が心配されている国の特別天然記念物アホウドリが、現在の繁殖地である伊豆諸島の鳥島から南に350キロ離れた小笠原諸島の聟島への移転の期待が膨らんだことを報道した。鳥島はしばしば火山の噴火で壊滅的な被害が出、1939年の噴火後アホウドリは絶滅したと報告されたこともあった。アホウドリは、1887年から始まった羽毛採取のために絶滅寸前になるまで撲殺され、1951年に30-40羽にまで減少した。 なぜ、大量に撲殺されたのか。一時は日本の輸出品の上位にその羽毛やはく製がランクされ、フランスなどヨーロッパに輸出されたにもかかわらず、その実態は明らかではない。その理由を、著者平岡昭利は、つぎのように説明している。「鳥には、害虫を食べる益鳥という考え方があり、さらに、羽毛採取のため撲殺によって捕獲し続けたアホウドリは1907年より保護鳥に、さらに19
東大医学部の基礎をつくり、日本の近代医学制度確立に尽力した相良知安(ちあん)(1836-1906)の生涯をたどるパネル展が7日、佐賀市立図書館で始まった。知安の業績や当時の時代背景などを紹介する写真や資料約50点を展示。16日まで。 藩医の家に生まれた知安は江戸や長崎などで学び、31歳で藩主鍋島直正の侍医となった。長崎留学時代に大隈重信や副島種臣と写った写真や、近代医学制度の基礎となった「医制畧則(りゃくそく)」の草案などのパネルが並ぶ。 また、没後の1935(昭和10)年、東大の一角に建てられた記念碑の除幕式を写した写真も紹介している。9日午後1時半から、同図書館で5代目子孫の相良隆弘さんの講演会がある。
橋口・和本論の完結編は「書入と注釈」を取り上げる。コメントとアノテーションは、知識コミュニケーションの装置としての本の機能の最も重要な側面だ。そして和本は非常にユニークな方法でソーシャルな空間を共時的、通時的に実現してきた。絵巻と黄表紙がマンガやアニメの祖型としたら、漢籍を拡張した「書入と注釈」はハイパーテキストの祖型であると思われる。だからこの祖型は、デジタルに、創造的に蘇らせることができるだろう。(編集子解題) 1. 装置としての書物:読み解かれることで再生産される知 和本に対すると、テクストを受け入れるという意味での「読む」ことは、書物の持っている目的の一部分にすぎないことがよくわかる。作品をテクストという視点からだけで見てしまうと、書物の果たした役割が見えなくなってしまう。このことは書物がたんなる原典の複製的役割を持つだけでなく、さまざまな加工を施すことで、さらに進んだ別の世界に人
ロンドンの地下鉄をミニ図書館に?! 本をシェアし合う草の根キャンペーン「Books for London」 2012.12.10 松岡 由希子 米ニューヨークの電話ボックスを活用したミニ図書館や北米のマイクロ図書館ネットワーク「Little Free Library」など、greenz.jpでは、ユニークな草の根図書館をご紹介してきましたが、英ロンドンでは、市内に張り巡らされた地下鉄ネットワークを”ミニ図書館”にしようという試みが始まっています。 「Books for London」は、地下鉄の駅待合室などを活用し、個人や企業が所蔵する書籍・雑誌を無償で交換しあおうという草の根のキャンペーンです。 2011年夏、ロンドン西部West Ealingの住民クリス・ギルソン(Chris Gilson)さんによって立ち上げられ、趣旨に賛同するボランティアたちの協力のもと、これまでに、ウィンブルドン
奈良県立図書情報館では、昨年度に引き続き、「シゴトヒト3daysⅡ-シゴトとヒトの間にあるものを考える3日間-」を開催します。 本フォーラムでは、シゴトとヒトを結ぶさまざまなテーマについてゲストを迎え、シゴトとヒトの関わりを一緒に語り合い、考えます。ゲストから、自分と仕事の間にある想いを語っていただくとともに、ゲスト同士、そして参加者ともクロストークを行い、働くこととそこにいる人間との間にある想いについて、語り深めていくフォーラムです。 シゴトヒト3daysⅡ-シゴトとヒトの間にあるものを考える3日間- 日時:2013年2月9日(土)・10日(日) 9:30~17:30(開場9:00) プレイベント 2月8日(金)16:30~19:00(開場16:00) 会場:奈良県立図書情報館 1F交流ホール (奈良市大安寺西1-1000) 定員:先着200名(定員になり次第締要め切ります。)要申込み
2012年12月7日、OCLC Researchが、バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)とWikipediaの間に25万件の相互リンクを作成したことを発表しました。これらのリンクは、VIAFbotと名付けられたプログラムによって機械的に作成したということです。 VIAFbot Edits 250,000 Wikipedia Articles to Reciprocate All Links from VIAF into Wikipedia(OCLC 2012/12/7付けニュース) http://www.oclc.org/research/news/2012/12-07a.html 参考: 国立国会図書館、バーチャル国際典拠ファイル(VIAF)へ参加 http://current.ndl.go.jp/node/22359
富田倫生 @aobeka 【青空文庫便り】①聞いてほしいことがある。「2013年に青空文庫で吉川英治を読めること」と「TPP」の関連だ。話は2004年頃、著作権の保護期間が延長されると聞いた頃にさかのぼる。関連するシンポジュームが明後日に開かれることも、最後に。 http://t.co/gmmeOxJP 富田倫生 @aobeka 【青空文庫便り】②日本の著作権法では、作者が生きているあいだに加えて、死後50年まで権利が保護される。この間、著作権者の許諾なく、作品をテキストにして公開することはできない。志賀直哉や内田百間、三島由紀夫の作品がないと驚く人がいるが、そんなときは没年を確認してほしい。 富田倫生 @aobeka 【青空文庫便り】③逆に死後50年をすぎれば、作品をネットに上げられる。著作権法は、作者の権利を守ると同時に、作品が公正に使われることにも留意する。守り、親しまれる双方を通じ
HOME学会・講演会・展覧会情報千代田区立千代田図書館 戦前の出版検閲を語る資料展「検閲の基準 --発禁になった本、ならなかった本」(2012年12月24日(月)〜2013年3月17日(日)) 展示情報です。 ●公式サイトはこちら (2012.12.10現在 公式サイト未掲載) ——————– 会期 2012年12月24日(月)〜2013年3月17日(日) 会場 千代田区立千代田図書館9階 展示ウォール ほか 講演会 1 奥付–誰が何のために– 2013年1月30日(水) 19:00〜20:30(18:30開場) 講師 浅岡邦雄氏 2 出版検閲と伏字記号 2013年2月15日(金) 19:00〜20:30(18:30開場) 講師 牧義之氏 3 出版検閲研究の最前線 2013年3月1日(金) 19:00〜20:30(18:30開場) 講師 浅岡邦雄氏 安野一之氏 1〜3いずれも 場所 千代田
前回までは、企業トップにおけるイノベーションとリーダーシップについてお話ししました。今回からは、企業トップに限らず、組織内いろいろなレベルでのリーダーシップやイノベーション、それから個人のリーダーシップやイノベーションについて考えてみましょう。 「全体」の方向を決め、目標を達成する権限と責任を持つ 加速度的変化が進み、世界がつながる一方で、国家間、世代間、社内の機能間など新しい「断絶」が出てきています。 そうした中、リーダーシップとイノベーションは一部の人のための要件ではありません。私たちすべてが、ある時はリーダーシップを発揮し、ある時はフォロワーとなり、常に新しいことを創造していかねばなりません。 つまりリーダーシップとイノベーションは、国籍、年齢、性別、経歴などを超えて、私たち全員への課題なのです。 まず企業トップだけでなく、各レベルでのリーダーの役割について考えましょう。 リーダーに
今週の週刊ダイヤモンド ここが見どころ 最新号の読みどころを特集担当者の視点でお伝えします。時には紙幅の関係から記事にできなかった取材の内側など、「ここだけの話」も満載です。 バックナンバー一覧 アマゾンも驚く人気ぶり 日本に上陸した「キンドル」 「人気商品につき、ご注文いただいてから発送までにお時間をいただいております」 今年10月下旬、米アマゾン・ドット・コムが電子書籍端末「キンドル」の日本投入を明らかにした。インターネットのサイト上で受付を始めると予約が殺到。ネット分の在庫はすぐに売り切れてしまった。11月中も状況は変わらず、予約しても年明けまで待つ格好になっている。 実は、アマゾンにとってこうした事態は誤算だった。在庫切れを最も嫌がる企業体質であり、本来強みであるはずの需要予測が外れたというのはアマゾンにとっては決して誇れることでないのだ。 裏を返せば、出荷台数は明らかではないもの
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