国の科学技術政策の司令塔である総合科学技術会議(議長・安倍首相)が来月6日から、本会議や専門調査会を開催できない事態に陥る。 有識者議員の任期が切れて人数が足りず、同会議が法的に成立しなくなるためだ。同様の事態は今年1~3月にもあったが、同会議の機能停止が長引くと、2013年度の科学技術関連の予算編成に影響が出る恐れがある。 同会議の議員は科学技術相ら関係閣僚、有識者14人以内で構成し、半分以上を有識者議員とすることが内閣府設置法で定められている。有識者議員は現在7人だが、筆頭格の相沢益男・元東京工業大学長ら4人の任期が来月5日で切れる。 有識者議員4人の任期切れに備え、先の臨時国会に民主党政権(当時)は議員の人事案を提出、同意を得る考えだったが、提出前の11月16日に衆院が解散してしまったとしている。