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ブックマーク / agora-web.jp (21)

  • 「ウィニー事件」弁護人の話に思う、平成日本の敗因

    先週末、政策研究大学院大学で開催された知的財産マネジメント研究会(Smips)で、ウィニー裁判で金子勇氏を弁護した壇俊光氏の話を聞いた。 昨年の投稿、「平成の敗北」と重なるウィニー開発者金子勇氏の悲劇(以下、「金子氏の悲劇」)では金子氏とのやりとりを以下のように紹介した。 2012年4月、幕張メッセで金子氏の講演を聴いた私は、質問の冒頭で、「金子さんは日人に生まれて不幸だったかもしれない。なぜなら欧米版ウィニーを開発した北欧の技術者は、金子さんのように後ろ向きの裁判に7年半も空費させられることなく、その後、無料インターネット電話のスカイプを開発して、億万長者になったからである」と述べた。 その時は、まだ若いので、これから十分取り戻せると思っていたが、1年後に42歳の若さで急逝した。 億万長者になった欧米の同じ技術の開発者 北欧の技術者はスウェーデン人のニクラス・センストロム氏とデンマーク

    「ウィニー事件」弁護人の話に思う、平成日本の敗因
    tsysoba
    tsysoba 2020/01/25
    イノベーションの種が生じた時に、一定程度その負の側面を許容・容認して成長の可能性を生かせる社会・組織にならなければ、いくら研究開発に金を注ぎ込んでも無意味なのかも。
  • フジテレビ『バイキング』の取材手法と番組構成への疑問

    昨日、一時Twitterでトレンド入りまでした、フジテレビ「バイキング」で、ピエール瀧さんを扱った番組、皆さんご覧になりましたでしょうか? 今回、私たち「依存症問題の正しい報道を求めるネットワーク」が提出した、 電気グルーヴ ピエール瀧氏の出演作品に対する撤収・放映及び公開自粛・撮り直し等の措置の撤回を求める要望書 が取り上げられたのですが、取材依頼があったのが、おとといの夜のことでした。 電話で取材したいとのことでOKしたのですが、内容としては「要望書の提出先から連絡はありました?」とか「主旨をお聞かせ頂けますか?」と、他のメディアから頂いたご質問とそれほど変わりなく、しかも先方も「そうですよね~」「最近特にこういういきすぎた傾向がありますよねぇ」といった相槌を打ちながら話し、その後音声録音となったので、私としては、当然のごとく「いきすぎた自粛に対し一石を投じる番組」となると思っていまし

    フジテレビ『バイキング』の取材手法と番組構成への疑問
    tsysoba
    tsysoba 2019/03/30
    もはやテレビの取材に応えること自体がリスク案件化しているような。受けるなら最初からカウンターの準備を整えておけ、ということか。
  • 『東京防災』はグッドデザイン金賞に値するのか

    10月28日に日デザイン振興会は2016年度グッドデザイン賞の「グッドデザイン金賞」に『東京防災』が選定されたと発表した。東京都が企画し株式会社電通が請け負ったこの書籍には、防災に関する基礎知識がイラストを多用してわかりやすく書かれており、昨年9月から東京都民に配布され評判になった。 それでは、災害弱者にも分類される障害者に、『東京防災』は防災の基礎知識をきちんと伝えているだろうか。 『東京防災』は通常版のほかに、音声コード添付版が当初から提供された。そのページのテキストをQRコード化してページの隅に印刷し、それに携帯電話やスマートフォンをかざせば音声で読み上げられるというのが音声コード添付版である。音声コードの位置は書籍に切り欠きが付いているのでわかる。審査委員が評価する「視覚障害者版を用意した」というのは、このことである。 しかし、音声コード添付版の評判は悪かった。年9月25日、つ

    『東京防災』はグッドデザイン金賞に値するのか
    tsysoba
    tsysoba 2016/11/03
    この指摘は重い気がする。ビジュアライズ=誰にとっても分かりやすい、のかどうか。
  • 福島の議論はなぜ決着がつかないのか:科学の限界と科学者の責任

    越智小枝 相馬中央病院・内科医 医学博士 公衆衛生学修士 (GEPR版) 不安と諦念の飽和 原発事故から3年半以上がたった今、福島には現在、不思議な「定常状態」が生じています。 「もう全く気にしない、っていう方と、今さら『怖い』『わからない』と言い出せない、という方に2分されている印象ですね」。福島市の除染情報プラザで住民への情報発信に尽力されるスタッフからお聞きした話です。 私の住む相双地区(福島県浜通り南部の相馬市、双葉郡)に住むことを選ばれた方の中でも、必ずしも安心が得られているわけではありません。今でも魚は産地に限らず1匹もべない、洗濯物は外に干さない、という方もいらっしゃいます。 「いろいろ説明を聞いてきたけど、都合の悪いデータは全部隠して説明されている気がする」。放射能の恐怖について何も言わない方々でも、よく聞いてみれば、このような発言が聞かれることも多いのです。 一方で、福

    福島の議論はなぜ決着がつかないのか:科学の限界と科学者の責任
    tsysoba
    tsysoba 2015/01/22
    「自分の信じたい意見を通すために「専門家の意見」を利用し、知識がある人ほど、視野が狭くなっていく」…情報入手が容易であるが故の罠か。
  • 日本の強硬な対外メッセージへの懸念…安倍、田母神、靖国 : アゴラ - ライブドアブログ

    ダボス会議で演説する安倍首相(首相官邸HPより) 「日中関係は1914年の英独関係に似ている」? ダボス会議で安倍首相が失言した。「日中国の緊張関係は、1914年の英独関係と似ている」と述べた。今年は第一次世界大戦の100周年。この戦争では、1300万人が死亡し、欧州では第二次大戦と同じぐらいの重大な出来事だ。 「安倍首相は音では、そこまで現状を危機であるとの認識をしていたのか」と私は驚いた。諸国のジャーナリストもそうであろう。そして、この発言は中国への挑発と受け止めかねられない。もしかしたら、この戦争の意味を、安倍首相は知らないのかもしれないが。 Abe sees World War One echoes in Japan-China tensions :安倍首相、日中間の緊張と第一大戦を類推」 、BBCのコラム「Japanese PM Shinzo Abe urges A

  • 日米の著作権法の権威による講演会(その1:米国)

    12月7日、早稲田大学で開催された「著作権法学の将来」についての公開講座は、基調講演で日米の著作権法の権威がそろい踏みする豪華な講演会だった。2人とも権利制限の一般規定であるフェアユースをテーマに講演した。フェアユースは利用目的が公正であれば、著作権者の許諾なしの著作物の利用を認める規定。講演内容を筆者なりに要約し、注で補足しながら紹介する。 主催したのは早稲田大学知的財産法研究センタ―で、2013年度JASRAC秋学期連続公開講座の最終回だった。最初にカルフォルニア大学バークレー校ロースクールのパメラ・サミュエルソン教授が、「著作権制限への原則に則ったアプローチについて」というテーマで講演した。 時代とともに強化されてきた著作権 ・1790年に制定されたアメリカの著作権法では、排他的な権利は印刷や出版などに限定されていた。排他的な権利の侵害は、同一またはほぼ同一の複製を行った場合にのみ認

    日米の著作権法の権威による講演会(その1:米国)
  • グーグルの書籍検索サービス合法判決でますます拡大する日米格差(その1)

    池田さんの紹介にあるように、Googleは著作権保護のオプトアウト(権利者が拒否しない限り許諾したとみなす)への転換をめざしていると、近著「著作権法がソーシャルメディアを殺す」で紹介した。その転換が実現の方向に向けて大きく前進した。11月14日、ニューヨークの連邦地裁がGoogle Books とよばれる書籍検索サービスにフェアユースを認める判決を下したからである。09年に日の出版業界にも黒船騒ぎを巻き起こした訴訟の判決である。 訴訟は図書館の蔵書を無断でGoogleにスキャンされた全米作家組合などが05年に提起した。08年に和解案が発表されたが、当初の和解案では全世界の著作権者が対象とされたため、日の出版業界に電子書籍の黒船騒ぎが起きた。その後、対象を英国および旧英領諸国に絞ったため、日は対象外となった。その修正和解案も11年に裁判所が承認しなかったため、訴訟に復帰していた。 フェ

    グーグルの書籍検索サービス合法判決でますます拡大する日米格差(その1)
  • ウェブアクセシビリティはなぜ重要か

    特定非営利活動法人ウェブアクセシビリティ推進協会を設立して3年がたった。しかし、依然としてウェブアクセシビリティに対する社会の理解は深まっていない。人々は放送・通信・ネットと多様な形態で情報を受発信するが、様々な事情から受発信が阻害される場合がある。ガード下で騒音がひどければ通話はむずかしく、液晶画面は太陽の下では読みにくい。障害や年齢も受発信が阻害される要因である。利用者視点に立って阻害要因を改善していくために、とりわけ、ウェブに関して改善していくために、組織したのがウェブアクセシビリティ推進協会である。 情報通信機器・サービスは多種多様である。その中から特にウェブを選択したのは、ウェブが受発信インタフェースとして広く利用されているからだ。人々はウェブサイトで情報を閲覧する。ウェブサイトに表示される入力フォームを利用して、航空チケットの予約や電子申請をする場合もある。電子書籍での表示のコ

    ウェブアクセシビリティはなぜ重要か
    tsysoba
    tsysoba 2013/05/23
    大事なことなのに、なかなか重要性が理解されないんだよなあ。
  • 「駄目なものはダメ」は社会の進歩を妨げる

    指定管理者としてTSUTAYAに運営を委ねる武雄市図書館が今日開館した。反対派は個人情報保護の問題を指摘してきたが、3月30日付けの読売新聞夕刊(九州版)は、「約3400人が3月4日から始まったカードの新規登録・更新手続きをし、うち95%はTカードを選択している。」と報じている。「名前が情報提供の対象外なので心配していない」「CCCの情報管理を信用している」からと、市民に支持されていることがよくわかる記事だ。 読売新聞から求められたので、僕はポジティブなコメントをした:民間の力を借りて経費節減を進めるべき時代の要請に合った取り組み。Tポイントの付与は、窓口の手続き時間が短縮できる効果がある。従来の図書館カードも選択できるので、情報の取り扱いに問題はない。 しかし、反対派の山宏義・関東学院大教授(図書館情報学)は意見を変えていない。 図書館は『誰が利用した』という秘密を守ることも求められ、

    「駄目なものはダメ」は社会の進歩を妨げる
  • ブログメディアに言いたい~報道の自由というお題目が立てば何をやってもいいのか

    ゲーム業界の中で、あきれかえるしかないが、深刻な事態が起きている。この10年以上の歴史のなかで多くの人によって苦労して積み上げてきた、社会的な信頼を著しく毀損する問題が発生している。それを引き起こしているのは、Gigazine(彼らのPVに貢献したいとは考えないためリンク張らない)というブログメディアで、ページビューを引き上げるためなら、何をやっても構わないという姿勢で報道(らしきもの)を行っているメディアだ。すでにその取材方法については「取材規定」に違反しているため、修正若しくは削除が求められているにもかかわらず、無視を決め込んでいる。 ゲーム産業への貢献という理念によって支えられてきたCEDEC 8月20~22日間、CEDEC(CESA Developers Conference)という業界団体のCESAが開催しているゲーム開発者向けの年に一度の専門カンファレンスが、横浜で開催された。

    ブログメディアに言いたい~報道の自由というお題目が立てば何をやってもいいのか
  • 「江戸時代」が壊れるとき:脱原発から反TPPまで

    福島第一原発事故の先行きが不透明なまま、争論好みの人々のテーマはなし崩し的に「原子力ムラ」から「TPP」(環太平洋連携協定)へと移ったように見えます。あくまでも個人的な見聞の範囲ですが、宮台真司氏や内田樹氏、中沢新一氏など、「脱原発」に熱心な論者ほど「反TPP」の立場をとる傾きがあるようです。おそらくそこには、「アメリカ主導の原子力行政もTPPも、ともに『人間を疎外してきた近代化』や『行き過ぎたグローバル化』の象徴であり、明治以来それらの道をひた走ってきたわれわれも、昨今の混乱を前に立ち止まって、むしろ『人々が互いに思いやる地域の温もり』や『自然と共生してきた日の伝統的価値観』を取り戻すべきである」といった、(ある意味で震災前から)ポピュラーな歴史観があるのでしょう。しかし、それは当に正しいのでしょうか。近刊の拙著に則して、日の伝統社会=「江戸時代」の継承と断絶という観点から、考えて

    「江戸時代」が壊れるとき:脱原発から反TPPまで
  • なぜ、「東浩紀」は理解されないのか

    『一般意志2.0』が橋下市長の“独裁”を止める?―現代思想家、東浩紀インタビューを読んだ。筆者自身、『一般意志2.0』を手に取りしばし逡巡した後棚に戻したクチだが、東浩紀氏自ら『一般意志2.0』で伝えたかったことやその背景について語っており、「やっぱりちゃんと読まなければ」と思い直すほどに読み応えがあった。 ただ、ここで『一般意志2.0』を読んでもいない人間が中身の話をしても仕方がないので、 哲学・思想の文脈だけで話をしていると議論が広がりを持たないので、そこは一般読者にも読まれるように努力しました。 と「理解できるよう努めた」にもかかわらず、 それにしても、これ、全部のなかに明示的に書いてあることなんです。それなのにそう読まれていない。何故こんなに誤解されているかわかりません。 というように「理解されない」理由について述べたいと思う。 まず、東浩紀とは何者だろうか。Twitterアカ

    なぜ、「東浩紀」は理解されないのか
  • 法治国家をあきらめる? ポスト3.11と中国に似てゆく日本

    今週のテーマ3d illustration of a national flag with a grunge metal texture 菅直人首相による浜岡原発の停止「要請」に対しては賛否両論がありますが、批判の有力な論拠のひとつが「法的根拠に基づかない首相のスタンドプレーであり、『法の支配』に反する」というもののようです。このことに関して寄稿依頼をいただきましたので、「そもそも日は法治国家なのか」を歴史的に考えてみます。 まず確認しておくべきなのは、しごく大雑把に言って、「法の支配」はそもそも人類普遍の現象ではないという史実です。英国のマグナカルタ(1215年)に典型的なように、それは「封建貴族の既得権益」を君主に認めさせるところから始まった(その手段が身分制議会=立法府の設立)、特殊西欧的な政治体制であり、最初から東アジアには当てはまらないのだと思っておいた方がよいでしょう。 法治

    法治国家をあきらめる? ポスト3.11と中国に似てゆく日本
  • 自炊代行提訴についての雑感 --- 玉井克哉

    今回、「自炊代行」を業とする二社に対して、著名な作家・漫画家7氏が差止めを求める訴えを提起したと報道されています。これについては、「作家は自分たちの権利のことばかりを考えて、読者(お客さん)のことを考えていない」 という批判がなされています。ツイッターでの私のタイムライン上では、これに賛同する賛同する意見が大勢です。 しかし、私はまったくそれには共感しません。 まず、われわれが個人として行う「自炊」(のかなりの部分)は著作権侵害とならないが、その「代行」(のほとんど)は侵害となるということです。この点は著作権法30条に関する法解釈学上の議論が要りますが、少なくとも、「自炊代行」が著作権侵害となることがある、現在の「自炊代行」業のかなりの部分が著作権侵害となるということについては、専門家の見解はほぼ一致すると思います(福井健策弁護士の意見を参照)。 とはいえ、「アゴラ」の読者の大半は、著作権

    自炊代行提訴についての雑感 --- 玉井克哉
    tsysoba
    tsysoba 2011/12/23
    紙でしか読めない読者は視野に入れつつ、デジタルでしか読めない可能性に配慮しているようには読めないような。
  • 使ってわかった残念な朝日新聞デジタル

    5月18日より発行された朝日新聞デジタル。満を持しての発刊だ。端末は、PC、アンドロイド、iPad向けだ。手が回らなかったのか、iPhone向けには提供していない。料金はデジタル版のみでは月額3800円、紙の購読に付加する場合は1000円。これは先行して発刊した日経済新聞電子版と同様のスタイルだ。 発刊から7月末までは無料というキャンペーンをやっているので、私はすぐに登録し、ほぼ毎日購読してみた。そうしてわかったことをいくつか紹介したい。 まず、登録はクレジットカードのみ。独自のJpassという決済サービスを利用している。これは、以前からWEBRONZAなどの有料版での決済に利用されてきたものだ。また、同じID&パスワードを使って家族間で閲覧することも想定しているので、お父さんは手持ちのアンドロイドで読み、日中お母さんは自宅でiPadを利用して読むことができる。お父さんが会社に新聞を持っ

    使ってわかった残念な朝日新聞デジタル
  • 既刊書籍の電子化契約書を読み解く

    Twitterでのコメントを中心に、ちまたでは“既刊紙書籍”の著者に送られた“電子化に関する契約書”に関することで話題沸騰しているようだ。現在出版社が著者に送っている契約書において、いくつかポイントがある。 まず、印税15%というもの。これは、拙著『電子書籍元年』でも指摘しているが、現在の出版社の状況を変えなければ、この程度しか出せない。“現在の状況”というのは、出版社の人件費やその他経費を現状のままで維持しようとすれば、ということである。しかも、この計算は、あくまで新規に電子書籍を発行する場合に限ってのことだ。 しかし、今回の契約書はあくまで“既刊紙書籍”についての契約書である。電子書籍を制作するうえで必要な経費は、著者に制作費(初版印税)を支払わないとすれば、DTP費+デザイン費+デジタル化費である。“既刊紙書籍”についていえば、すでに制作したものを電子化するわけなので、DTP費+デザ

    既刊書籍の電子化契約書を読み解く
  • 電子出版で「本のコスト」はタダになるか ? 磯崎 哲也

    今朝のテレビのニュースで、講談社が京極夏彦氏の新刊をiPad向けに電子出版し、配信開始から2週間は紙の書籍の定価1700円の半額以下の700円で発売されると報じられていた。 「電子出版では紙や印刷のコスト、流通経費が不要になるので、その分安くできる」とのコメント付きである。 世間を見渡しても、 「電子出版は紙が無い分、安くなるはずだ。」 「紙代や流通コストがかからないんだから、その分安くしろ。」 という考えの人は多いようだ。 さらに、経済学をちょっと知ってる人は 「供給される価格は長期的にはコストと同じになるはず。電子出版だと”コスト”はゼロだから、長期的には販売価格も限りなくゼロに近づくはずだ。音楽市場を見るとまさにそれがあてはまっているではないか。」 といったことをおっしゃっていたりする。 こうした考え方の人は、もしかすると、「コスト(原価)」とは何か、「市場の競争構造がどうなっている

    電子出版で「本のコスト」はタダになるか ? 磯崎 哲也
  • 書籍の消費文化はすでに変化してきており、電子化がいよいよ加速する - 大西 宏

    株式会社コア・コンセプト研究所 電子出版が登場したのは1980年代の初頭であり、ずいぶん歴史は長い。しかし、ケータイ小説や携帯コミックが小さな成功をした以外は、格的な普及も定着もないままにずるずるときたというのが実態でしょう。そのために電子出版に関しては懐疑的な人もきっと多いと思います。 しかし、昨年にアマゾンの電子ブックリーダーKindleが登場し、さらにバーンズ&ノーブルがnookで参戦、またアップルのiPadの発表で一気に火がついたという感があります。古くから電子ブックリーダーを手がけながら、話題に取り残された感のあった米国SONYも、このところ新聞社との提携を一挙に進め、さらにiPadに対抗するタブレットPCを開発しようという動きもてきました。 いずれも米国ではじまった流れですが、黒船がやってくる、業界の危機だ、逆に苦境に立つ出版社の救いになるという期待感など、さまざまな思いが入

    書籍の消費文化はすでに変化してきており、電子化がいよいよ加速する - 大西 宏
  • 電子書籍の問題は「普及するかどうか」ではなく「いつ普及するか」

    TechWave編集長 湯川鶴章 Business Media誠の「電子書籍が普及、または普及しない理由」という記事を興味深く読んだ。記事によると、電子書籍は「普及しない」と考える人は18.9%、普及するかどうか「分からない」と答えた人は37.5%もいたようだ。 分からない?インターネットによって生活がまだそれほど変化していない大半の人にとっては、まだ分からないのかもしれない。でもネットの急速な変化に伴なう痛みを経験したことのある人には、長期的に見て電子書籍が普及するのは当たり前の話。当たり前過ぎて、議論にもならない。 だって考えてみてほしい。スタートレックのミスタースポックが紙の新聞や雑誌、を読んでるところって想像できるか? まあそれは半分冗談で、多くの人はそんな宇宙時代のことを言ってるわけじゃなく、自分が生きている間くらいのスパンで電子書籍は普及しないと考えているんだし、普及するのか

    電子書籍の問題は「普及するかどうか」ではなく「いつ普及するか」
  • 電子書籍の最終勝利者 - 小飼弾

    オープンソース・プログラマー 昨年の Amazon Kindle 2 のブレイク、そして今年1月の Apple iPad の発表により、いよいよ現実味を帯びて来た電子書籍。最終的に勝利を収めるのは Amazon? Apple? それとも LIBRIe を出していた Sony の巻き返しがあるか? それとも Microsoft が XBox ならぬ XBook を出すか… 一番重要な「プレイヤー」を忘れてませんか? 読者という、最大最重要のステイクホルダーを。 すでに書籍は電子化されている 現時点において、日で日語の電子書籍を買う方法はほとんどありません。Kindleは日でも購入可能ですがKindleで購入できるのは米国の英語書籍のみ。SonyのLIBRIeも同様です。わずかに iTunes Store でのみ、iPhoneアプリとしていくつかのタイトルが購入できるのみで(拙著「弾言」

    電子書籍の最終勝利者 - 小飼弾