春日大社(奈良市)の20年に1度の国宝・本殿修理「式年造替(しきねんぞうたい)」を記念し、増改築された名宝の収蔵・展示施設「国宝殿」(旧宝物殿)が29日、報道陣らに公開された。10月1日にリニューアルオープンする。 国宝殿は、王朝文化などを伝える美術工芸品や国内を代表する甲冑(かっちゅう)、刀剣などの国宝・重要文化財を多数収蔵。耐震補強なども兼ねて改修し、延べ床面積も拡大した。 聖地を光と水で表現した空間「神垣(かみがき)」が新設され、神秘的な雰囲気が体感できる。ホールには舞楽に使われる大きなだ太鼓を展示。名宝を並べる大小の展示室のほか、カフェなども設けた。 10月1日~11月27日には開館記念展「春日大社の国宝-千年の秘宝と珠玉の甲冑刀剣を一堂に」を開催。調査で金具の多くがほぼ純金と分かった国宝「金地螺鈿毛抜形太刀(きんじらでんけぬきがたたち)」も10月31日まで公開される。