第6回で、パーク24が情報ネットワークの構築・活用によって、「時間貸し駐車場ビジネス」から「駐車場を基盤とするサービスビジネス」へと進化を遂げつつあることを解説しました。今回は別の事例でネットワーク活用の競争優位への貢献を説明しましょう。取り上げるのは建設機械のコマツです。 コマツは、我が国のグローバル企業の代表格の会社の1つです。2011年3月期の国別の売上高比率を見ると、日本(16%)を抜いて中国(21%)が最も高くなっています。実はコマツの売上高を見ると、リーマンショック後の世界景気後退の影響もあって、必ずしも伸び続けているわけではありません。ただ、直近の売上高営業利益率は12%で、日本の製造業の中ではかなり高い水準にあります。それを支えているのが建設ブームに沸く新興国の需要です。特に、他産業の多くの会社が利益確保にで苦しんでいる中国ビジネスで利益率20%近くを誇っていると言います。