TCPの高い信頼性は、コネクションと呼ばれる論理的な通信路を基盤として実現されている。コネクションの状態は大きく分けて接続状態と開放(切断)状態がある。ここでは、これらの間を行き来するコネクション確立とコネクション解放のシーケンスを説明する。 コネクションの状態管理 TCPはコネクション型のプロトコルであり、データ転送を始める前に、論理的な通信路(コネクションまたは論理リンク)を設定する。この動作を「コネクション確立」という。また、データ転送が終わったあとで論理的な通信路を抹消することを「コネクション解放」という。このように、コネクションは通信の必要に応じて、動的に生成/消滅を繰り返す。 コネクションの両端はそれぞれのホストのアプリケーションになっており、IPアドレスとポート番号の組である「ソケット」で識別される。それぞれのホストのOSは、自ホスト・相手ホストのソケット番号と順序番号、状態