チンポ騎士団、名誉女性、男の自虐史観、女に土下座してまわる男、ものわかりのいいふりをするぶりっ子、女ウケを狙った男性学、小器用なフェミ武装、男の自傷行為、男根大虐殺、女に媚びるジェンダー優等生、勃起するフェミニスト、ホモソのチクり屋──。 これらはみな、私の書籍や記事にまつわるコメント、SNSで飛んできたリプ、あるいは友人知人との会話などで頂戴したことのある言葉たちだ。 語感からただならぬ怒気を感じるが、ポジティブな意味合いで言ってくれたものもあってすべてが批判というわけではないし、フレーズとしての見事さに思わず笑ってしまったものも多い。でもやっぱり傷つく。こういった言葉の奥底にあるものはなんなのだろうか。 2021年12月、私は『自慢話でも武勇伝でもない「一般男性」の話から見えた生きづらさと男らしさのこと』(扶桑社)という長いタイトルの本を出した。いわゆる“マジョリティ(=社会的多数派)