世界的なベストセラー作家、村上春樹さんが小説の舞台にしたといわれる北海道美深町で、16日、羊の放牧場を会場にした、珍しい朗読会が開かれました。 この朗読会は、北海道美深町の観光協会などが初めて開いたもので、東京や千葉県などから、作家の村上春樹さんのファンおよそ30人が、町のはずれにある羊の放牧場に集まりました。 朗読されたのは、村上さんが今から30年前の昭和57年に発表した長編小説「羊をめぐる冒険」です。 この小説は、主人公の男性が親友を捜しながら、ある羊の謎と北海道の開拓史をひもといていく物語で、村上さんが執筆前に周辺を訪れたことや、地域の特徴が小説の描写に似ていることから美深町が舞台だといわれています。 16日は、主人公が鉄道と車を乗り継いで羊の放牧場にたどり着くまでの場面が朗読され、参加した人たちは、風に揺れる草や木の葉の音に耳を傾けながら聞き入っていました。 東京の24歳の男性は、