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ブックマーク / bijutsutecho.com (24)

  • 論説:パンデミック時代のドイツの文化政策(1)

    論説:パンデミック時代のドイツ文化政策(1) 新型コロナウイルスのパンデミック下、文化支援の分野でもっとも注目を集めたのがドイツだ。このドイツ文化政策協会(Kulturpolitische Gesellschaft)が2020年3月31日に発表した「文化政策は持続的に影響を与えなければらない─コロナ-パンデミック後の文化政策のための10項目」を、神戸大学教授・藤野一夫が3回にわたり詳細に論説する。 文=藤野一夫(神戸大学大学院国際文化学研究科教授) ドイツ文化評議会のロゴマーク 出典=ドイツ文化評議会ウェブサイトより はじめに ドイツ文化政策協会(Kulturpolitische Gesellschaft)は2020年3月31日に「文化政策は持続的に影響を与えなければらない─コロナ-パンデミック後の文化政策のための10項目」を発表した。文化政策協会は非営利の社団法人で、実務家を中心に

    論説:パンデミック時代のドイツの文化政策(1)
    tweakk
    tweakk 2023/02/16
    あれこれ素晴らしい"98年にBKMが創設された際、州の文化高権を侵害しないように、その業務はドイツ全土に関わるもの(首都支援、過去の克服、対外メディアなど)に限定された"
  • 東京都人権部が飯山由貴の映像作品を検閲。上映禁止は「極めて悪質」|美術手帖

    東京都人権部が飯山由貴の映像作品を検閲。上映禁止は「極めて悪質」東京都人権プラザの主催事業として開催されているアーティスト・飯山由貴の企画展「あなたの当の家を探しにいく」。この展示の附帯事業として上映とトークが予定されていた映像作品《In-Mates》(2021)に対し、東京都人権部が作品上映を禁止する判断を下した。この「検閲」に対し、10月28日、厚生労働省で飯山由貴、FUNI(ラッパー/詩⼈)、外村⼤(東京⼤学教員)、小田原のどか(アーティスト)が記者会見を行った。 文=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 会見を行った小田原のどか(会見司会・アーティスト)、FUNI(ラッパー/詩⼈)、飯山由貴(アーティスト)、外村⼤(東京⼤学教員) 東京都人権プラザの主催事業として開催されているアーティスト・飯山由貴の企画展「あなたの当の家を探しにいく」(〜11月30日)。この展示の附帯事業と

    東京都人権部が飯山由貴の映像作品を検閲。上映禁止は「極めて悪質」|美術手帖
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    tweakk 2022/10/29
    都が主催のイベントと考えていいとすると、主催者判断は少なくとも検閲ではないな。別の場所で上映したうえで都の判断の是非について公衆に議論を提起したらいいんじゃないか。
  • カルチュラル・スタディーズ

    日常生活を社会的な諸力による支配・抵抗・交渉の場ととらえ、そうした諸関係から結節される表象として「文化」のさまざまな形態を研究しようとする取り組み。イギリスのバーミンガム大学に設立された現代文化研究センター(Centre for Contemporary Cultural Studies, 略称:CCCS)がその議論の拠点として主導的な役割を果たし、またこの潮流の成立経緯を考える際には英国の言説史的な脈絡が参照されるにせよ、現在カルチュラル・スタティーズのアプローチは他のヨーロッパ諸国やアメリカ、アジアなどの各国でも広く実践されている。考察の対象は生活世界や主体の表象に関わるさまざまな事象であり、テレビ視聴などをトピックとするメディア研究やサブカルチャー研究、ジェンダー、セクシュアリティ、エスニシティ、人種に焦点化したアイデンティティ・ポリティクスに及ぶ、広範な問題系をカバーしている。 1

    カルチュラル・スタディーズ
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    tweakk 2022/05/06
    この定義はよいね
  • キャナルシティ博多のナムジュン・パイク作品はいかに修繕されたのか。メディア・アートの「魂」を未来へ運ぶために

    キャナルシティ博多のナムジュン・パイク作品はいかに修繕されたのか。メディア・アートの「魂」を未来へ運ぶために福岡市のキャナルシティ博多にある、ナムジュン・パイクのビデオ・アート作品《Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix》。近年、機器の劣化によって上映を停止していたが、今年10月に修繕された。 ナムジュン・パイク Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix 1996 (C)YSK 福岡市のショッピングモール・キャナルシティ博多にある、ナムジュン・パイクのビデオ・アート作品《Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix》。同施設のクリスタルキャニオンの南側ガラス壁面に設置された、180台ものブラウン管テレビが並ぶ作品だ。 ナムジュン・パイクは1932年に韓国に生まれ、日ドイツアメリカでも活動し、ヴィデオ・アートの開拓者と称される。一昨年から昨年にかけては

    キャナルシティ博多のナムジュン・パイク作品はいかに修繕されたのか。メディア・アートの「魂」を未来へ運ぶために
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    tweakk 2021/11/07
    芸術作品の修復はリバースエンジニアリングなのだなあ
  • 荒川修作+マドリン・ギンズの三鷹天命反転住宅、クラファンで1000万円目指す

    荒川修作+マドリン・ギンズの三鷹天命反転住宅、クラファンで1000万円目指す芸術家・建築家の荒川修作+マドリン・ギンズが設計した「三鷹天命反転住宅 イン メモリー オブ ヘレン・ケラー」を歴史的建造物として次世代に繋げるために、荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所がクラウドファンディングをスタートさせた。 三鷹天命反転住宅 外観 撮影=加藤健 提供=荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所 芸術家・建築家の荒川修作+マドリン・ギンズが設計した「死なないための住宅」である、「三鷹天命反転住宅 イン メモリー オブ ヘレン・ケラー」(以下、三鷹天命反転住宅)。荒川修作+マドリン・ギンズ東京事務所が、この住宅歴史的建造物として次世代に繋げるためのクラウドファンディングを9月13日よりスタートさせた。 東京都三鷹市にあるこの住宅は、全9戸からなる世界で初めての集合住宅。2005年の竣工以来、一

    荒川修作+マドリン・ギンズの三鷹天命反転住宅、クラファンで1000万円目指す
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    tweakk 2021/09/16
    ちょっとおもしろい“「天命反転住宅の天命を反転させるべく、初の試み」としてのクラウドファンディングをローンチ”
  • 黒川紀章の「カプセルハウスK」が50年の時を経て一般公開へ。6月から民泊利用も予定

    黒川紀章の「カプセルハウスK」が50年の時を経て一般公開へ。6月から民泊利用も予定「中銀カプセルタワービル」で知られる黒川紀章が自身の別荘として設計し、50年にわたって非公開とされてきた長野県の「カプセルハウスK」が、修繕を経て5月に一般公開。現在は保存のためのクラウドファンディングも行われている。 「カプセルハウスK」の外観 写真=山田新治郎 「中銀カプセルタワービル」などで知られる建築家・黒川紀章が自身の別荘として長野県北佐久郡に建て、50年にわたって非公開とされてきた「カプセルハウスK」が、5月に一般公開される。 「カプセルハウスK」は、「中銀カプセルタワービル」と同じBC-25型のカプセルを住宅の諸室として用いた建物。急斜面に立ち、玄関やリビングのある中央部の周囲には、2つの寝室、茶室、厨房の4つのカプセルが取り付けられている。 公開にあたっては、工学院大学建築学部の鈴木敏彦研究室

    黒川紀章の「カプセルハウスK」が50年の時を経て一般公開へ。6月から民泊利用も予定
  • 前橋の老舗旅館が「SHIROIYA HOTEL」として再生。設計は藤本壮介でレアンドロ・エルリッヒも参加

    前橋の老舗旅館が「SHIROIYA HOTEL」として再生。設計は藤壮介でレアンドロ・エルリッヒも参加群馬・前橋で江戸時代に創業し、約300年の歴史を持ちながらも2008年に廃業した白井屋旅館が「SHIROIYA HOTEL」として20年夏に復活する。設計は藤壮介が手がけ、レアンドロ・エルリッヒが共用部分のアートワークを務めるなど、多彩な分野のつくり手が参加する。 「SHIROIYA HOTEL」完成予想図 2020年8月25日追記:開業時期は新型コロナの影響で延期。12月を目指すとしている 江戸時代より約300年、群馬・前橋で営業してきた老舗旅館「白井屋旅館」。多くの芸術家や著名人に愛され、1970年には建て替えとともにホテル業に転換したが、中心市街地の衰退により、08年に惜しまれながら廃業となった。 明治初期の白井屋旅館 この白井屋旅館が、今年夏に「SHIROIYA HOTEL」と

    前橋の老舗旅館が「SHIROIYA HOTEL」として再生。設計は藤本壮介でレアンドロ・エルリッヒも参加
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    tweakk 2020/10/30
  • 津田大介インタビュー。「あいちトリエンナーレ2019」がつなぐもの

    津田大介インタビュー。「あいちトリエンナーレ2019」がつなぐもの「あいちトリエンナーレ2019」の開催から1年。次回2022年の開催に向けた新体制が始動するなか、前芸術監督の津田大介があいトリ2019が次へとつなぐものについて語る。 聞き手=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 津田大介 ──「あいちトリエンナーレ2019」(8月1日〜10月14日)の開催から約1年。いよいよ次回2022年の開催に向けた新体制が始動するなか、津田さんはいま、あいトリ2019をどう振り返りますか? いまこうして取材をお受けできていること自体が感慨深いですね。もし最後まで「表現の不自由展・その後」が再開できなかったら、あるいは文化庁からあいトリへの補助金が不交付のままだったら、次回以降の開催がなくなってあいトリの歴史が終わってしまっていたら──会期中ずっと、それら三つの問題が心に重くのしかかっていました。ど

    津田大介インタビュー。「あいちトリエンナーレ2019」がつなぐもの
  • 東大が「芸術」を求める理由。「東京大学芸術創造連携研究機構」はなぜ誕生したのか?

    東大が「芸術」を求める理由。「東京大学芸術創造連携研究機構」はなぜ誕生したのか?日の最高学府である東京大学が今年の5月、「東京大学芸術創造連携研究機構」を発足させた。これは、総合文化研究科を責任部局に、学内の7部局が連携し、芸術創造に関する分野融合型の研究を推進するというプロジェクトだ。なぜいま、東大が芸術にフォーカスするのか? その理由について、同機構で副機構長を務める加治屋健司に話を聞いた。 文=橋爪勇介(ウェブ版「美術手帖」編集長) 東京大学で行われたO JUNによる実技の授業風景 提供=東京大学 伝統的に、美学や美術史の分野で大きな存在感を示してきた東京大学(以下、東大)。その東大が、芸術を中心に据える一大プロジェクトに乗り出した。それが、5月1日に発足した「東京大学芸術創造連携研究機構」だ。 同機構は、総合文化研究科を責任部局に、医学系研究科、教育学研究科、工学系研究科、情報学

    東大が「芸術」を求める理由。「東京大学芸術創造連携研究機構」はなぜ誕生したのか?
  • 「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」、都現美で開催。世界初の大規模回顧展

    「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」、都現美で開催。世界初の大規模回顧展アート・ディレクター、デザイナーとして多岐に渡る分野で新しい時代を切り開きつつ世界を舞台に活躍した石岡瑛子(1938〜2012)の、世界初となる大規模回顧展「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」が東京都現代美術館で開催される。会期は11月14日〜2021年2月14日。 石岡瑛子 映画『白雪姫と鏡の女王』(ターセム・シン監督、2012年)衣装デザイン (C)2012-2020 UV RML Films dba Relativity Media. All Rights Reserved. 1992年公開の映画『ドラキュラ』の衣装を手がけ、アカデミー賞を受賞。また2008年の北京五輪では開会式の衣装を担当するなど、世界的デザイナーとして知られる石岡瑛子(1938〜2012)。その世界初となる大規模回顧展が、

    「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」、都現美で開催。世界初の大規模回顧展
  • メトロポリタン美術館が #あつまれどうぶつの森 に参戦。40万点の作品画像が使い放題

    メトロポリタン美術館が #あつまれどうぶつの森 に参戦。40万点の作品画像が使い放題いま、世界の美術館のあいだで新たなプラットフォームとして注目を集めている、任天堂のゲーム「あつまれ どうぶつの森」。ここに、世界最大級の美術館であるメトロポリタン美術館が参戦した。 メトロポリタン美術館ウェブサイトより 新型コロナウイルスによる外出自粛が世界的に続くなか、バーチャルワールドとして人気を博しているNintendo Switchの「あつまれ どうぶつの森」に、美術館も熱い視線を投げかけている。 中国・北京の私設美術館「木木美術館」(M WOODS)がバーチャル美術館を開館させ、アメリカ・ロサンゼルスのゲティ美術館がゲーム内に作品を飾れるアートジェネレーターを公開するなど、にわかに活気づいている「あつ森」。ここに、世界最大級の美術館として知られるメトロポリタン美術館が参戦した。 メトロポリタン美術

    メトロポリタン美術館が #あつまれどうぶつの森 に参戦。40万点の作品画像が使い放題
  • フェイクニュース、ブレグジットの時代における、アートの身振り。「ヴェネチア・ビエンナーレ第58回国際美術展」の見どころとは?

    フェイクニュース、ブレグジットの時代における、アートの身振り。「ヴェネチア・ビエンナーレ第58回国際美術展」の見どころとは?2年に一度、イタリア・ヴェネチアで開かれる世界最大の国際美術展が今年も開幕した。今回、79組のアーティストが参加した企画展では、女性および40歳以下のアーティストの割合がともに半数を超えるという初めての回となった。90ヶ国が参加する国別パヴィリオンの様子も含め、フランス在住のアートプロジェクトマネージャー・飯田真実がレポートする。 文=飯田真実 リトアニア館「Sun & Sea (Marina)」展展示風景 Photo by Andrea Avezzù, Courtesy La Biennale di Venezia イタリアの水都・ヴェネチアが芸術文化の発展に寄与するために1895年から開催しているヴェネチア・ビエンナーレ。世界や日各地で行われる国際芸術祭のルーツ

    フェイクニュース、ブレグジットの時代における、アートの身振り。「ヴェネチア・ビエンナーレ第58回国際美術展」の見どころとは?
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    tweakk 2019/09/15
  • CIMAM(国際美術館会議)が「表現の不自由展・その後」について声明文を発表。「表現の自由が完全に損なわれている」

    CIMAM(国際美術館会議)が「表現の不自由展・その後」について声明文を発表。「表現の自由が完全に損なわれている」ICOM(国際博物館会議)の提携組織であるCIMAM(国際美術館会議)が、「あいちトリエンナーレ2019」の一企画である「表現の不自由展・その後」の展示中止に対し、声明文を発表した。 愛知芸術文化センター ICOM(International Council of Museums 国際博物館会議)の提携組織であるCIMAM(International Committee for Museums and Collections of Modern Art 国際美術館会議)が、「あいちトリエンナーレ2019」内の「表現の不自由展・その後」展示中止に対し、声明文を発表した(全文は記事末尾に掲載)。名義はCIMAMの美術館監視委員会(The Museum Watch Committee

    CIMAM(国際美術館会議)が「表現の不自由展・その後」について声明文を発表。「表現の自由が完全に損なわれている」
  • 「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」第1回が開催。大村愛知県知事「公開フォーラム」実施に意欲

    「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」第1回が開催。大村愛知県知事「公開フォーラム」実施に意欲「あいちトリエンナーレ2019」における「表現の不自由展・その後」展示中止問題に関し、愛知県は「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」を設置。その第1回会合が、愛知県庁で開催された。 検証委員会の様子 大村秀章愛知県知事が8月13日に設置を発表した「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」。その第1回会合が、8月16日に愛知県庁で開催された。 委員会のメンバーは、国立国際美術館館長・山梨俊夫(座長)、慶應義塾大学総合政策学部教授・上山信一(副座長)、アグロスパシア株式会社取締役兼編集長・岩渕潤子、国立美術館理事・太下義之、信州大学人文学部教授・金井直、京都大学大学院法学研究科教授・曽我部真裕の6名。大村知事はオブザーバーとして委員会に参加した。 会場となった愛知県庁舎 冒頭、大村知事は「表現

    「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」第1回が開催。大村愛知県知事「公開フォーラム」実施に意欲
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    tweakk 2019/08/16
    曽我部先生も入ってる!
  • あいちトリエンナーレ2019、国内外の参加アーティスト72組が声明を発表。「芸術祭の回復と継続、自由闊達な議論の場を」

    あいちトリエンナーレ2019、国内外の参加アーティスト72組が声明を発表。「芸術祭の回復と継続、自由闊達な議論の場を」「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」において、脅迫が原因で展示が中止となったことについて、同芸術祭に参加する国内外のアーティスト72組がステートメントを発表。脅迫や恫喝への強い抗議を訴えながら、芸術祭の回復と継続と安全が担保された上での自由闊達な議論の場を求めた。 あいちトリエンナーレ2019のメイン会場である愛知芸術文化センター 事態の収束が見えない「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」展示中止問題。これに対し、同トリエンナーレに参加する国内外72組のアーティストが連帯し、ひとつのステートメント(声明文)を公表した。賛同作家のなかには、作品取りやめを申し出たとされる韓国のイム・ミヌクとパク・チャンキョンも含まれている。 ステー

    あいちトリエンナーレ2019、国内外の参加アーティスト72組が声明を発表。「芸術祭の回復と継続、自由闊達な議論の場を」
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    tweakk 2019/08/06
    ふむふむと読んでいたが、「サイコマジック」とは???
  • 1980年代以降の抽象芸術に何が起きたのか。清水穣評「抽象世界」展

    1980年代以降の抽象芸術に何が起きたのか。清水穣評「抽象世界」展1980年から40年にわたる抽象芸術の動向にフォーカスした、国立国際美術館で開催中の「抽象世界」展。1920〜70年代生まれの作家13名の作品が並ぶ展を、レイヤーという観点から清水穣が批評する。 文=清水穣 スターリング・ルビー ACTS/SPLITTTTTTING 2018 鋳造されたアルミニウム 94×94×30.2cm Photo by Robert Wedemeyer © Sterling Ruby Courtesy of Taka Ishii Gallery 月評第123回 二軍の抽象 2006年の「エッセンシャル・ペインティング」展もそうだったが、国立国際美術館は時々思い出したように、主に欧米作家の絵画をショーケース的に展示する展覧会を開催する。展「抽象世界」もそのひとつだが、この展覧会から見える「抽象」とは

    1980年代以降の抽象芸術に何が起きたのか。清水穣評「抽象世界」展
  • ボルタンスキー、「アート」と「アーティスト」のあるべき姿について語る

    ボルタンスキー、「アート」と「アーティスト」のあるべき姿について語るクリスチャン・ボルタンスキーが、日では過去最大規模となる回顧展「Lifetime」(国立新美術館)を開催するとともに、映像インスタレーションに特化した個展「アニミタスⅡ」をエスパス ルイ・ヴィトン東京でスタートさせた。展は、これまで未公開のフォンダシオン ルイ・ヴィトン所蔵作品を東京、ミュンヘン、ヴェネチア、北京にあるエスパス ルイ・ヴィトンで広く一般に向けて公開する「Hors-les-murs (壁を越えて)」プログラムの一環。これら2つの展覧会を中心に、ボルタンスキーにとっての「神話」である「アニミタス」シリーズと、アートそのものに対する思想について、2016年に彼の個展を担当した東京都庭園美術館学芸員・田中雅子が話を聞いた。 聞き手=田中雅子(東京都庭園美術館学芸員) クリスチャン・ボルタンスキー 撮影=稲葉真

    ボルタンスキー、「アート」と「アーティスト」のあるべき姿について語る
  • イケムラレイコの個展が国立新美術館で開催。40年の探求の先に見つめる、今日の社会と神話的な風景とは

    イケムラレイコの個展が国立新美術館で開催。40年の探求の先に見つめる、今日の社会と神話的な風景とは1980年代前半からドイツを拠点に活動し、絵画や彫刻など多様なメディアを用いて制作を行うイケムラレイコの個展「イケムラレイコ 土と星 Our Planet」が東京・六木の国立新美術館で開催される。展は16のテーマに沿ったインスタレーションで、210点にのぼる多彩な作品を紹介する。会期は2019年1月18日〜4月1日。 イケムラレイコ うねりの春 2018 顔料、ジュート 作家蔵 イケムラレイコは三重県生まれ。72年の渡欧後、スイスで格的に画家としての活動を開始し、83年からはドイツを拠点に活動してきた。 日では「イケムラレイコ うつりゆくもの」(東京国立近代美術館、2011)、「イケムラレイコ PIOON」(ヴァンジ彫刻庭園美術館、2014)などの個展を開催。国外では2009年にアウグ

    イケムラレイコの個展が国立新美術館で開催。40年の探求の先に見つめる、今日の社会と神話的な風景とは
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    tweakk 2019/04/12
    いきたかったなあ
  • いま、原美術館を見つめ直す。これまでの歩みと閉館の理由、そして美術館のこれから

    いま、原美術館を見つめ直す。これまでの歩みと閉館の理由、そして美術館のこれから2021年1月で閉館する東京・品川の原美術館。1979年に開館して以来、40年にわたって日の現代美術シーンを牽引してきた同館のこれまでと閉館の理由、そしてこれからを原美術館副館長の安田篤生に聞いた。 原美術館 廃墟から美術館へ 2021年1で約40年の歴史に幕を降ろす原美術館。その歴史をあらためて振り返りたい。 原美術館が開館したのは1979年12月のこと。原俊夫(原美術館を運営するアルカンシェール美術財団理事長)の祖父にあたる実業家・原邦造の私邸を美術館として開館させたものだ。 原邸自体の竣工は、いまから80年前の1938年に遡る。この邸宅を設計したのは渡辺仁。渡辺は、東京国立博物館館や銀座の和光館などを手がており、当時を代表する建築家だった。白く平面的な壁やガラス窓、鉄格子などを取り入れたモダニズム建築

    いま、原美術館を見つめ直す。これまでの歩みと閉館の理由、そして美術館のこれから
  • 美術史、私、テクノロジーが 指さす景色。今津景インタビュー

    美術史、私、テクノロジーが 指さす景色。今津景インタビューインターネット上に点在する古今東西のイメージや身近なモチーフをコンピュータ上で構成し、その仮想世界をキャンバスに描き起こしてきた今津景。選ばれるモチーフのなかには、ドラクロワ、マネ、歌川広重などによる名画も含まれ、その思考と制作の根底には、脈々と続く美術の歴史が息づいている。山現代で個展「Measuring Invisible Distance」を行った今津に、幼少期や作家としての現在、これからの話を聞いた。 今津景 撮影=佐藤麻優子 感性で描かれた絵画は、世の中に出尽くしている——今津さんはこれまでにドラクロワやマネ、そして今回の展覧会「Measuring Invisible Distance」ではブランクーシなどをモチーフとした作品を出品するなど、芸術の歴史と自分の作品を関係づけることに意識的に取り組まれているように思われます

    美術史、私、テクノロジーが 指さす景色。今津景インタビュー