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ブックマーク / user.keio.ac.jp/~rhotta (5)

  • #4042. ''anti''- は「アンティ」か「アンタイ」か --- 英語史掲示板での質問

    大学の英語史の授業のためにオープンしている電子掲示板に,次の質問が書き込まれました. 抗〇〇をあらわす接頭辞の発音 抗生物質,抗体など,抗〇〇をあらわす "anti" -という接頭辞の発音ですが,アンタイ…の場合とアンティ…の場合があります. 例1)抗生物質 antibiotics アンタイバイオティックス 抗生物質の場合,アンタイバイオティックスという発音が多いように思います. 例2)抗体 antibody アンティボディ 昨今の新型コロナウイルスに関する海外メディアの報道でよく耳にする抗体を意味する antibody は,アンティボディーと発音されており,アンタイボディという発音は聞いたことがない気がします. 地域差でもなさそうな気がします.その後に続く単語に引きずられるなどの法則があるのでしょうか. その後,自分でも調べてみました.一説にはアンタイは米国英語でアンティは英国英語などと

    udzura
    udzura 2023/06/18
  • #5010. 『中高生の基礎英語 in English』の連載第23回「なぜ現在分詞と動名詞は同じ -ing で表されるの?」

    日『中高生の基礎英語 in English』の2月号が発売となります.連載「歴史で謎解き 英語のソボクな疑問」の第23回は「なぜ現在分詞と動名詞は同じ -ing で表されるの?」です. 英語の -ing 語尾は多義ですね.現在分詞 (present participle) は,be と組み合わさって進行形 (progressive) を形成したり,形容詞として名詞を修飾・叙述したり,分詞構文を作ることもできます.動名詞 (gerund) としては,動詞を名詞に転換させる生産的な方法を提供しています.つまり,-ing は動詞を形容詞にしたり,副詞にしたり,名詞にしたりと八面六臂の活躍を示しているのです. しかし,現在分詞の -ing と動名詞の -ing は起源がまったく異なります.古くは形態も異なっていたのですが,歴史の過程で -ing という同じ形に合わさってしまっただけです.今回の連

    udzura
    udzura 2023/01/17
    “現在分詞の -ing と動名詞の -ing は起源がまったく異なります”
  • #4807. -''ed'' により過去形を作る規則動詞の出現は革命的だった!

    3日前の6月22日(水)に,YouTube 「井上逸兵・堀田隆一英語言語学チャンネル」 の第34弾が公開されました.「昔の英語は不規則動詞だらけ!」です. -ed をつければ過去形になる,というのは単純で分かりやすいですね.大多数の動詞に適用される規則なので,このような動詞を「規則動詞」と呼んでいます.一方,日常的で高頻度の一握りの動詞はこの規則に沿わず,「不規則動詞」と呼ばれています.sing -- sang -- sung や come -- came -- come のような,暗記しなければならないアレですね.語幹母音を変化させるのが特徴です. 上記の YouTube で話したことは,歴史的には不規則動詞のほうが先に存在しており,規則動詞は歴史のかなり遅い段階に初めて現われた新参者である,ということです.規則動詞は新参者として現われた当初は,例外的なものとして白眼視されていた可能性

    udzura
    udzura 2022/07/01
  • #1537. 「母語」にまつわる3つの問題

    「母語」は言語学の専門用語というわけではないが,一般にも言語学にも広く使われている.英語で "mother tongue", フランス語で "langue maternelle", ドイツ語で "Muttersprache" であり,「母の言語」という言い方は同じである.典型的に母親から習得する,話者にとっての第1言語のことであり,自明な呼称のように思われるかもしれない.だが,「母語」という用語にはいくつかの問題が含まれている.すでに定着している用語であり,使うのを控えるというのも難しいが,問題点を指摘しておくことは重要だろう. 1つ目は,用語にまつわる表面的な問題である.母から伝承される言語というイメージは情緒的ではあるが,現実には母以外から言語を聞き知る例はいくらでもある.母とはあくまで養育者の代名詞であるという議論は受け入れるとしても,「#1495. 驚くべき北西アマゾン文化圏の m

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    udzura 2021/03/02
  • #53. 後期中英語期の ''through'' の綴りは515通り

    現代英語の学習者が,初めて中英語で書かれたテキストを読もうとするときに驚くのは,スペリングの多様さである.例えば,後期中英語期には through という単語はなんと515通りもの異なるスペリングがあり得た. doruȝ-, dorw, dorwe, dorwgh, dourȝh, drowgȝ, durghe, durwe, -thogh, thorch, thorew, thorewe, thorffe, thorg, Thorgh, thorgh, -thorgh, thorgh, thorghe, thorght, thorghw, thorghwe, thorgth, thorh, thoro, thorogh, thoroghe, thoroght, -thoroght, thorohe, thoroo, thorou, Thorough, thorough, thorough

    udzura
    udzura 2020/07/25
    堀田先生のブログはいつも面白い…tdiaryだし…
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