愛とユーモアの社会運動論―末期資本主義を生きるために 作者: 渡邊太出版社/メーカー: 北大路書房発売日: 2012/02/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 106回この商品を含むブログ (8件) を見る 著者からご恵投いただき、読み始めたら、一日でほとんど読んでしまった。 すごく勉強されていて、ご自身がイタリアや韓国に足を運んでいるし、 現在の左派にどんな議論や活動があるかを知るには、ちょうどよい読み物だと思う。 第7章から読み始めることを、強くお勧めしたい。著者の「なりゆき」のスケッチであり、きっと本書も、その延長上にあるのだと思う。 《場所》を支える、という氏の活動に、私も恩恵を得ている。 本書からは、《労働》を話題にしてよいのだ、という元気をいただいた。と同時に、反論したいことがたくさんある。また議論をご一緒できることを期待しつつ、以下ではいくつか、メモ的に記しておく
農業・環境問題の研究や活動で国際的に高い評価を得ているヴァンダナ・シヴァ。 『食糧テロリズム』という挑発的なタイトルが私の関心を強く惹きつけた。 食品商社で働きながらも多国籍企業の活動に批判的だった私にとって、シヴァが書こうとしたことはある程度推測できた。 いや、推測できたつもりだった。 風邪気味で寒気がする私は毛布を体じゅうに巻きつけてページをめくり始めた。 そのショッキングな内容は私を強く惹きつけて離さず、24時間以内に読み終えてしまった。 原書タイトルは “ Stolen Harvest : The Hijacking of the Global Food Supply ” 。 2000年にアメリカで出版されたのが初出であり、このたびめでたく邦訳が完成した。 「盗まれた収穫」とあるように、世界の農民の98%が生活する第三世界において、1万年以上かけて品種改良された多様な種子が強奪され
・最底辺の10億人 最も貧しい国々のために本当になすべきことは何か? 元世界銀行の開発研究グループのリーダーで、アフリカ問題のイギリス政府顧問をつとめた著名なオックスフォード大教授の経済学者が、世界の貧困問題の本質を語る。開発をめぐる状況はこの40年間で大きく変化した。かつて開発問題とは10億人の豊かな世界と50億人の貧しい世界の問題であった。しかし、発展途上国の多くが経済成長をはじめた今、世界人口の8割、50億人の大部分は開発が急速に進んでいく国にくらしているという。 その一方で開発に失敗した国々(主にアフリカの小国)は国家経営に破綻しており、今後も自力改善の見込みがたたない。「なんらかの対策が立てられないかぎり、この10億人のグループは今後20年間も世界経済から取り残され、窮乏と不満のゲットー的状況を形づくることになるだろう」。 著者は最貧国の多くがはまった罠に共通点を見いだす。紛争の
藪下史郎先生の訳による注目作が出版されました。このブログでも何度かとり上げましたが、このクルーガーの本は経済学のできることが何なのか=経済学の意義と限界とはどこにあるのか、という問題を考える上でも非常に有益です。もちろん主題であるテロについてもその現状、原因、予防を考える上で示唆的です。 テロの経済学 作者: アラン・B・クルーガー,藪下史郎出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2008/08/01メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 68回この商品を含むブログ (18件) を見る この本に関連して拙著『不謹慎な経済学』でも序文において、以下のように触れていますのでご参照ください。 :クリューガーの疑問も同じだった。彼は国際機関で利用できる公的データやアンケートなどから、どうして人はテロリズムに走るのかを証明してみせようとした。そしてブッシュ政権を始めとしたて「テロとの戦争」派
2008年10月13日22:30 カテゴリ書評/画評/品評Value 2.0 Conscienceは良心ではない - 書評 - 格差はつくられた 原著を注文しそびれていたら、訳書が献本されてきた。早川書房の小都様、いつもありがとうございます。 格差はつくられた Paul Krugman / 三上義一訳 [原著:The Conscience of a Liberal 初掲載2008.06.22; 著者のノーベル経済学賞受賞を受けて2008.10.13更新 すでに原著は、ちかちゃんが On Off and Beyond: 書評:クルーグマンのThe Conscience of a Liberal 「アメリカの貧富の格差が広がったのは、経済の国際化や技術の進歩による『自然な経済現象』ではなく、政策によるもの。一方、アメリカが最も栄えたのは政策的にミドルクラスを生み出した時代だった。国民のためにも
管理人:cyberbloom ★FRENCH BLOOM NET は「フランス」の情報化のプロジェクトです。具体的には、フランス語を学ぶ人やフランスに関心のある人のために、フランス関連情報を記事にして、カテゴリー別に蓄積しています。週末には「週刊フランス情報」と題して1週間のフランス関連ニュースをピックアップしています。この他にもサイトを運営しています。 □精鋭ライターによる投稿サイト:FRENCH BLOOM NET □仏検&フランス語学習サイト:FRENCH BLOOM CAFE □音楽専用サイト:FRENCH BLOOM MUSIC □インスタントストア:FRENCH BLOOM STORE ★当方、大学でフランス語を教えているメンバーを中心としたグループです。詳細やお問い合わせに関しては「ABOUT & PROFILE」をご覧ください。 ABOUT & PROFILE(1) フラン
管理人:cyberbloom ★FRENCH BLOOM NET は「フランス」の情報化のプロジェクトです。具体的には、フランス語を学ぶ人やフランスに関心のある人のために、フランス関連情報を記事にして、カテゴリー別に蓄積しています。週末には「週刊フランス情報」と題して1週間のフランス関連ニュースをピックアップしています。この他にもサイトを運営しています。 □精鋭ライターによる投稿サイト:FRENCH BLOOM NET □仏検&フランス語学習サイト:FRENCH BLOOM CAFE □音楽専用サイト:FRENCH BLOOM MUSIC □インスタントストア:FRENCH BLOOM STORE ★当方、大学でフランス語を教えているメンバーを中心としたグループです。詳細やお問い合わせに関しては「ABOUT & PROFILE」をご覧ください。 ABOUT & PROFILE(1) フラン
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書) 作者: 梅田望夫出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2007/11/06メディア: 新書購入: 91人 クリック: 724回この商品を含むブログ (1191件) を見る 梅田さんの「ウェブ時代をゆく」は、かなり客観的なファクトをベースにした「ウェブ進化論」と比べると、読む人が自分の立ち位置をどこに置いているかにより、感じ方がもっと大きく違うものなのだろうな、と思う。だから、客観的な批評というエラソーなものは私には書けず、下記は「TechMom」としての私、なおかつ(引用までしていただいちゃった)梅田さんと近い立場にいる人間としての感想である。 私は梅田さんと年も同じだし、もっと地を這うような「けものみち」的なキャリアを進んできて、シリコンバレー在住のコンサルタントということで、立場は似ているのだけれど、ものの見方は違うことが時
柄谷行人さんは『世界共和国へ』(岩波新書、isbn:4004310016)でネグリとハートの「マルチチュード」論を批判していた。 今回、読み直してみると、柄谷さんの批判は、ネグリとハートの「マルチチュード」論は、プロレタリア革命論のプロレタリアートを「マルチチュード」に置き換えたに過ぎないもので、その国家廃棄論はプルードンのアナーキズム(柄谷さんは「アナキズム」と書く)の過ちを繰り返すものに過ぎない、ということだ。 しかし、ネグリとハートは、『マルチチュード』で、自分たちの「マルチチュード」観はアナーキズムではないと書いている。 私は柄谷行人やネグリやハートほどものを読んでいるわけでも知っているわけでもないけれど、両方の本を読んでみると、どちらの言い分にも半分賛成で半分反対というところだ。でも、少なくとも柄谷さんの本については、ネグリとハートをまじめに相手にするのであれば、もっとちゃんとそ
2006年06月07日16:15 カテゴリMoney 虚業国家ニッポン 好む好まざるとに関わらず、すでに日本は金融立国です。 藤巻健史の 実践・金融マーケット集中講義 藤巻 健史 大西 宏のマーケティング・エッセンス:検察は村上さん逮捕で収めるのでしょうかいずれにしても実体経済で稼いでいるのが日本の実情であり、金融経済のほうがはるかに大きく、そちらのほうが儲かるといっても、右利きがいきなり左利きの真似をしてもなかなかうまくいかないんじゃないかと思う今日この頃です。 その実体は藤巻さんの本に書かれていますが、先日ニュースでも流れました。 Sankei Web 経済 平成17年度の国際収支状況 経常黒字3年連続最高に(05/15 19:39) 内訳をみると、原油高騰による輸入の大幅増で貿易収支の黒字は27.1%減の9兆5888億円にとどまった。黒字縮小は4年ぶりだ。これに輸送や旅行などのサービ
春の伊予国漫遊記。松山・今治と愛媛の魅力を満喫してきました。 法事を兼ねて愛媛観光へ 2024年のGWは、毎年恒例の名古屋帰省ではなく自宅でゆっくり過ごしておりました。というのも、4月に法事のため愛媛・松山に親族大集合というイベントがありまして、そちらをGWの旅行代わりにしたという理由です。法事は日曜日の予定ということ…
今頃、クリスマスディナーの光景を載せてみる。特段、たいしたことはないのだろうが、記念に。2人だからこの程度で。 10時ごろ起床。朝食後、ゴミだし。幼児のような我が書体を呪いつつ、年賀状を片付けていく。台所を掃く。洗濯。今日は若干曇天模様。本日はクリームシチューの予定。 山口百恵の変わりようにびっくり(2ちゃんより)。人間は他者のまなざしによって主体になる、とは誰か(フーコーだっけ?)がいっていたことだが、彼女はパブリックな視線を意識することがなくなってしまったから、こういう姿になったのだろうか。「昔はきれいだったのに・・・」的な話はどこにでもある。うちのおかんが好個の例だ。 内田樹が非常にいいことを書いている。そうだそうだー! さて、いい加減『マルチチュード』からおさらばしようと思って、一気に読む。途中から飽きてしまって、久しぶりに開いた。正直苦行。発展型じゃなくて並行型の論理展開は、大概
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く