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ブックマーク / technique.hateblo.jp (36)

  • 笑いの難しさ - Freezing Point

    愛とユーモアの社会運動論―末期資主義を生きるために 作者: 渡邊太出版社/メーカー: 北大路書房発売日: 2012/02/01メディア: 単行購入: 5人 クリック: 106回この商品を含むブログ (8件) を見る 著者からご恵投いただき、読み始めたら、一日でほとんど読んでしまった。 すごく勉強されていて、ご自身がイタリアや韓国に足を運んでいるし、 現在の左派にどんな議論や活動があるかを知るには、ちょうどよい読み物だと思う。 第7章から読み始めることを、強くお勧めしたい。著者の「なりゆき」のスケッチであり、きっと書も、その延長上にあるのだと思う。 《場所》を支える、という氏の活動に、私も恩恵を得ている。 書からは、《労働》を話題にしてよいのだ、という元気をいただいた。と同時に、反論したいことがたくさんある。また議論をご一緒できることを期待しつつ、以下ではいくつか、メモ的に記しておく

    笑いの難しさ - Freezing Point
    umeten
    umeten 2012/05/12
    上山和樹氏による『愛とユーモアの社会運動論』書評/ウチの書評と似ている部分もあり>http://d.hatena.ne.jp/umeten/20120506/p1
  • 病気/障碍/葛藤 ? - Freezing Point

    以前の告知 ⇒ 《コモンズ大学公開講座 第五回 「ひきこもり後の社会」》 《お誘い》 当日の動画: http://www.ustream.tv/recorded/18342802 冒頭の1時間半です。 私の発言部分では、 (1)精神医学が病因を突き止めるに至っていないこと、その概念操作の未発達なあいまいさを、『精神科治療学』の引用などで指摘したうえで、 (2)こちらの斎藤環さんの説明をお借りし、「現状の精神医学が説明するときの言葉づかい」を提示しています*1。 《病気/障碍/葛藤》という3つの概念を、どう関連づけるか。 たとえば 「精神疾患」 「精神障碍」 「強迫性障碍」 は、概念分類としてどういう関係にあるか。 勉強していていつも混乱しますし、質問を受けることも多い点です*2。 イベントはこの後も2時間ほど続き、さらに夜遅くまで、皆さんと議論をご一緒しました。 追記 この場で受け取ったこ

    病気/障碍/葛藤 ? - Freezing Point
  • ひきこもり――人生論と学問の解離 - Freezing Point

    『週刊朝日』で完結した連載 「中年ひきこもりクライシス」(杉山春氏) 掲載号: 【6月18日】 【6月25日】 【7月2日】 【7月9日】 最終回を読み、あらためて落ち込んだ。 ひきこもり問題が人口に膾炙して10年たつのに、論じ手や引きこもる人の情念を押しつける議論にしかなっていない。 高年齢化で最も懸念されるのは貧困なのに、「グルメのせいで脂肪肝になった」、「千年以上も家系をたどれる旧家の長男」をわざわざクローズアップする理由は何か。 2000年頃マスコミによく登場したゴローさん*1の二の舞ではないか。 これでは、「恵まれた層の実存問題」にしか見えない*2。 ひきこもりを考えるには、精神医学や心理学で良いのか。あるいは政策論や労働論とも別の議論が必要なのか。いきなり引きこもりを考えようとする前に、自分がどういう論点設計に加担しているかに検証が必要だ。 このエントリーでは、杉山氏の連載を

    ひきこもり――人生論と学問の解離 - Freezing Point
  • 仏教徒: 「ポストモダンて何もしてない」 - Freezing Point

    『ビッグイシュー(168号)』に、中島岳志氏と、 『お寺カフェ』*1、『彼岸寺』*2 の松圭介氏 の対談が掲載されている(参照)。 仏教については、虚無をめぐる考え方がずっと気になっているのだが、 父が死んだときの葬儀屋と僧侶が、あまりに耐え難い人たちだった 俗世秩序を単に肯定し、変革を否定する抑圧思想ではないかという疑念*3 などから、少なくとも現存する社会インフラとしては、「巻き込まれてはたまらない」と思っていた*4。 以下、上の記事より(強調は引用者): 中島岳志: 私は今36歳なので、20歳の時が95年なんですね。松さんは? 松圭介: 79年生まれ、31歳です。 中島: 95年にオウム真理教事件と阪神大震災があったんですが、私はポストモダンの延長上にある思想に非常に違和感を覚えていて、親鸞とか保守思想みたいなところに軸足を置いていったんです。松さんが学生だった90年代後半は

    仏教徒: 「ポストモダンて何もしてない」 - Freezing Point
    umeten
    umeten 2011/06/05
    仏教こそ何もしてないだろ。葬式以外に
  • 各方面でごまかされている当事者性 - Freezing Point

    「〈企画〉 アニメ評 魔法少女まどか☆マギカ」(京都大学新聞社) もとのアニメは見ていないが、強く触発された。 当事者性とは、伝わらないものを抱えること。 受け入れられたいという願望を満たすために自分で格闘しなければならない、そういう状況に追い込まれること。 そして、《責めあり》の存在であること*1。 たいていのキャラクター論や物語構造の分析は、論じ手じしんの当事者性を回避する装置になる。 そもそも思考は、ある仕方で批判可能性を引き受けつつ、それとは別の階層の批判可能性を封じる*2。 お約束――≪この話をしているかぎり、論じ手は自分の関係性それ自体について当事者的自己解体を迫られることはない(分析それ自体のレベルで面白くないと責められることはあっても、思索事業の前提は批判されない)≫ 当事者とは、倫理性を帯びることなのに、 現状の当事者概念は*3、倫理性を免除する装置でしかない。 周囲は《

    各方面でごまかされている当事者性 - Freezing Point
  • 「平成20年度ひきこもりの実態調査結果について」(東京都)より - Freezing Point

    ひきこもりのきっかけ(複数回答)」: (35歳以上)・ 職場不適応(47%)・ 人間関係の不信(33%)・ 病気(22%) (34歳以下)・ 不登校(53%)・ 人間関係の不信(42%)・ 職場不適応(13%) 常に登場する「職場不適応」「人間関係の不信」について、それが実態として何を意味するかの理解がなければ、処方箋はありようがない*1。 価値観の共有ができなくなった場所で、主観性をどうマネジメントしてよいか分かりにくくなっている。 にもかかわらず、いつの間にか選んでいる振る舞いは、あり得ないほど均一化して見える(均一化のスタイルが変わった)。 こうしたことも、集団的な主観性の生産様式(agencement collectif d'énonciation)の問題としてテーマ設定するべき。 社会病理学的な諸問題をあつかう議論それ自体が、病理学的実態を反復していないかどうか。 *1:主観性

    「平成20年度ひきこもりの実態調査結果について」(東京都)より - Freezing Point
    umeten
    umeten 2010/07/25
    >常に登場する「職場不適応」「人間関係の不信」について、それが実態として何を意味するかの理解がなければ、処方箋はありようがない
  • 自殺・異状死に関するメモ - Freezing Point

    以下、強調はすべて引用者*1。 7月28日追記:「自殺者、半期で1万7千人超…最悪ペース迫る」(7月27日、読売新聞) 【はてブ】 「第171回国会 参議院 内閣委員会 第3号 平成21年3月24日」(当時の参議院議員・柳澤光美氏の発言) ○柳澤光美君  その中で一つ要望がございまして、実は警察が扱った死因不明の異状死体の件数というのが急激に伸びています。 平成20年には16万1838体と言われています。 これは、一つは自殺の問題もあります。 それから、高齢者の孤独死の問題もあります。 これはもう毎年毎年増えてきている。 10年前の今1.5倍になっている。 ところが、一方で司法解剖とか行政解剖を執刀する解剖医というのは、19年の12月時点で132人しかいない。 年間どうやっても1万5000体が限界。 だから、10分の1もできない。 しかも、今後解剖医のなり手がますますいなくなる。 小児科医

    自殺・異状死に関するメモ - Freezing Point
  • 洗脳されたまま反復する日常 - Freezing Point

    社会参加に関して、実務と理論がある。 ただしひきこもる人も、その状態のままですでに実務に参加している(参加していなければ生きていない)。 ところが、意識だけがその参加状況を黙殺していたら…? これは、ひきこもる人だけの問題ではない。 「参加している状況」は、なかなか反省的に吟味されない。 「その方針だと、破滅するしかないし、周囲が大変迷惑している(少なくともそう主張している)」、にもかかわらず人が主観的態勢を変えることができない、変えるつもりもないらしい、また周囲はそれを変える能力を持っていない。 人はあるカルト的態勢にあり、周囲はそれを軌道修正する能力をもたない。 カルトとスピリチュアリティ―現代日における「救い」と「癒し」のゆくえ (叢書・現代社会のフロンティア) 作者: 櫻井義秀出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 2009/01/01メディア: 単行購入: 4人 クリ

    洗脳されたまま反復する日常 - Freezing Point
    umeten
    umeten 2009/06/16
    とりあえずの「フレーム」を選択して利用できるようにしろ、という話。しかし、選択=信仰であることが見えてしまったものには、それは簡単なことではない。
  • 「精神病院解体後のイタリアの精神医療−ウンブリア州を中心に」 - Freezing Point

    松嶋健氏の講演をめぐって。(以下、強調は引用者) イタリアでは3年ほど前*1に、ついに全土で公立精神病院が廃絶されたのをご存知でしょうか。 1960年代から精神病院の開放運動が始まったイタリアでは、78年に公立精神病院の廃止をきめる法律180号(運動の中心だった医師の名からバザーリア法とも呼ばれる)が成立しました。 (略) 但しこれは、精神医学そのものを全否定したということではありません。より広い社会的な文脈において、「個人的な精神疾患」ではなく「社会的な苦悩」に正面から向き合おうとしたのだと言えます。したがって重要なのは、精神病院をなくすか否か、ということよりも、精神病院という場を成り立たせている「Instituzione 制度=施設の論理」を問い直すことだったのです。 それゆえ見るべきなのは、公立精神病院を廃止したという点ではなく、それに代わってどのような地域精神保健システムが構築され

    「精神病院解体後のイタリアの精神医療−ウンブリア州を中心に」 - Freezing Point
    umeten
    umeten 2009/06/10
    >>「正常」な医師と「異常」な患者との間に線を引いて、その非対称的な関係性を固定的に再生産するような論理のままでは何も変わりません。問題は「ケアをする制度自体をケアする」というところ
  • 第171回国会 青少年問題に関する特別委員会 (ニート、引きこもり等、困難を抱える青少年を支援するための対策) 【その2】 - Freezing Point

    【その1からのつづき】 前日につづき、公開されている会議録からの転載です。 玄田参考人 全くおっしゃるとおりだと思っております。 私は、あるところで、今、原因を追求するよりは、まずさまざまな施策を行うことが最優先ではないかということを申し上げたことがございます。ただ、一方で、今後、将来この問題を考えていくときには、さまざまな客観的な事例そしてデータを使った分析が大変必要なところであります。 先ほども若干申し上げましたが、総務省の就業構造基調査と言われる百万人単位のサンプルサイズがあるようなデータですと、かなり大きな分析ができます。例えば、ニート状態にある人々は中退経験が多いとか、ニート状態にある人は、実は過去に働いていて、病気、けがのためになっているケースが多いですとか、そういう客観的な事実がかなり明らかになってまいります。 これまでそういうデータは、統計法の縛りがあってなかなか分析が十

    第171回国会 青少年問題に関する特別委員会 (ニート、引きこもり等、困難を抱える青少年を支援するための対策) 【その2】 - Freezing Point
  • 第171回国会 青少年問題に関する特別委員会 (ニート、引きこもり等、困難を抱える青少年を支援するための対策) 【その1】 - Freezing Point

    「衆議院TV」で、 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php 開会日: 2009年4月24日 会議名: 青少年問題特別委員会 案件名: ニートひきこもり等、困難を抱える青少年を支援するための対策 で検索すると、当日の会議の様子を視聴できます(2時間32分)。 国会会議録検索システムより: http://bit.ly/FQ61S1 【説明・質疑者等(発言順)】: 末松義規 (青少年問題特別委員長) 川越淑江 (参考人 教育評論家 日家庭教育学会副理事長 八洲学園大学客員教授) 玄田有史 (参考人 東京大学社会科学研究所教授) 工藤啓 (参考人 特定非営利活動法人「育て上げ」ネット理事長) 布袋太三(参考人 田辺市ひきこもり検討委員会委員長) 永岡桂子 (自由民主党) 菊田真紀子 (民主党・無所属クラブ) 池坊保子 (公明党) 石井郁子 (日共産党

    第171回国会 青少年問題に関する特別委員会 (ニート、引きこもり等、困難を抱える青少年を支援するための対策) 【その1】 - Freezing Point
  • 背景的な結果物の時間から、生産の時間へ - Freezing Point

    専門性が、尊厳の配給装置になっている。 カルトのように。 「自分のことは自分が一番よくわかっている」という、勘違い。 「自分カルト」は、形式的に反復される内容のない専門性。 誰からも求められない専門性。 斎藤環は、ひきこもる人を「自分カルト」だという。非常にうまい記述でありつつ、斎藤氏ご自身は、これをあくまで「結果物」として記述するだけで、そうした主観性の制作過程を主題にすることはない。人の関係性についても、成就した関係についての化学を語ることはあっても、その関係がお互いの生産過程の反復であり、繰り返される主観性のパターンが関係性のパターンになっていることは主題化されない。それゆえ彼は、「仲間」の制作過程を主題化できない。 ▼あくまで事後的になされる「結果のスタティックな記述」は、臨床の一部でしかない。そして、そう語る臨床家の生産過程は、その人の営む関係性のパターンを表現している。斎藤氏は

    背景的な結果物の時間から、生産の時間へ - Freezing Point
    umeten
    umeten 2009/05/14
    「専門家=医者に対する信仰」の裏返しとしての疑問と不審の構造が感じられる。あるいは、信じ切れないが故のゆらぎ。あるいは、「信じられないこと」=「異常診断」であるが故の「異常」側の断絶観
  • 「母親のおかげで、ヤクザから恩恵を受けてきた」 - Freezing Point

    宮台真司『日の難点 (幻冬舎新書)』pp.95-6より: そんな母親の構えのお蔭で「自分の母親は世間の母親よりもずっとスゴイ」と思えました。そうした母親の子であったせいで「浅ましい奴」や「セコイ奴」には絶対なりたくないと思うようになったのでしょう。これも「目的」や「手段」ではなく端的な「衝動=感染的模倣」だろうと思います。 もちろん、そんなふうにしてできあがった僕の構えが実利をもたらす面が確かにあります。それはスピノザも言っていることです。僕の場合、売買春やクスリのフィールドワークをする際にヤクザにケツ持ちしてもらってきました。お蔭でこの方面でたくさんの著作をものすることができました。 女の子がストーカーにつきまとわれて困っているというようなときも、警察に頼んだら(ストーカー規制法成立以前だったので)半年以上もかかるところを彼らが三時間で解決してくれることもありました。僕の研究に役立つ情

    「母親のおかげで、ヤクザから恩恵を受けてきた」 - Freezing Point
    umeten
    umeten 2009/05/03
    「たどりつくべき答え」が「厳密さ」ではなく、「あいまいさ」にあることに由来する、ストレス・すれ違い、か。「あいまいであれ」という暴力的光景の一端がここに。
  • 「すでに生きているコミットメント」はどこへいったのか - Freezing Point

    の難点 (幻冬舎新書) 作者: 宮台真司出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2009/04/01メディア: 新書購入: 28人 クリック: 233回この商品を含むブログ (227件) を見る「はじめに」より: 振り返ると、ポストモダン化を予兆して「境界線の恣意性」を問題にした二〇世紀的人文知(言語ゲーム論やシステム理論)から、一九九四年あたりから専門家に知られ二〇〇一年以降人口に膾炙(かいしゃ)した「コミットメントの恣意性」を問題にする二一世紀的人文知へと、転回したことになります。 「境界線の恣意性」とは、「みんなとは誰か」「我々とは誰か」「日人とは誰か」という線引きが偶発的で便宜的なものに過ぎないという認識で、先に述べた相対主義にあたります。かつて流行した「社会構築主義」や「脱アイデンティティ」といった物言いもこの系列に属します。「境界線の恣意性」はコミットメントの梯子外しをもたら

    「すでに生きているコミットメント」はどこへいったのか - Freezing Point
    umeten
    umeten 2009/05/01
    精神医療に不信と不毛を感じるのは上山氏の様な「枠組みを信じられない」思考様式に対して「異常=診断」を行いながら、それを生かしめる福祉を与えない点だ。だから絶望する。だから憎悪する。テロリズムが生まれる
  • 2008-05-22

    これまでご閲覧いただいてきました、協働サイト『論点ひきこもり』は、終了いたします。 5月16日以来、サイトが閲覧できなくなっているのですが、以前から決定していた契約期限の都合で、ドメイン自体が2008年5月31日に消滅いたします。 来は、サイトが閲覧可能な状態で、サイトそのものにご挨拶文を掲載する予定だったのですが、私の作業ミスにより、サイトの管理画面にすらアクセスできなくなっています*1。 申し訳ありません。 今回のサイト終了については、突然の気まぐれではありません。 準備段階となる問題提起は、2007年10月初旬から始まっています。 以下は、協働サイトのTOPページに掲載が決定していた、サイト全体としてのごあいさつ文です。 サイト終了のごあいさつ 協働サイト『論点ひきこもり』は、ある討論サークルの人間関係を母体に、2005年10月に発足いたしました。その運営や取り組み方について、スタ

    2008-05-22
    umeten
    umeten 2009/04/29
    >(1)在野的・現場的な分析(論点化)を見下す。 (2)支配的なディシプリンへの順応でしかない  こういう感覚のありようが「精神病」だと「診断」されるんだろうなあ。「治療」=「自己責任的治癒」の対象として
  • ひきこもり臨床論としての美術批評 - Freezing Point

    斎藤環『アーティストは境界線上で踊る』(みすず書房)刊行記念のトークショー、 斎藤環×岡崎乾二郎 「アートに“身体”は必要か」 を熟読した(掲載は『みすず(no.563)』2008年8月号)。 これを私は、美術批評であると同時に、ひきこもり臨床論として読んだ。 岡崎乾二郎の議論は、斎藤環の「発想のあり方」へのあからさまな批判なのだが、斎藤は最後までそれに気づいていないように見える。 私はこの対談を、ひきこもりや就労支援の関係者にこそ読んでほしい。 誰かの努力や存在が社会的に排除され、誰かがぬくぬくと「内側」にいることになっている*1。 そこに批評を口にするときの態度の違いは、そのまま支援案のちがいになる。 排除された努力や存在を受け止めるときに(あるいは無視するときに)、どんな発想が必要なのか。 作品であり、労働過程である私たちは、単に全面受容されるべきではない。 では、どんな厳しさが必要

    ひきこもり臨床論としての美術批評 - Freezing Point
  • 新刊: 『「ひきこもり」への社会学的アプローチ』 (序) - Freezing Point

    【参照:(正)】 「ひきこもり」への社会学的アプローチ―メディア・当事者・支援活動 作者: 荻野達史,川北稔,工藤宏司,高山龍太郎出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 2008/12メディア: 単行購入: 4人 クリック: 46回この商品を含むブログ (11件) を見る【出版社の紹介ページ】 2002年に始まり、合宿も開かれつつ続いた研究会の成果とのこと。 短く言及して終わらせるべきではないので、できればとにかく入手して、このと格闘してほしい。 私はいま読み進めている。 今回は、この全体の趣旨にかかわると思われるところを一部だけ引用してみる(強調はすべて引用者)。 自己言及的なフィールドワーク なぜ(略)筆者は、「ひきこもり」について〈社会現象〉という表現を用いるのか。それは、「ひきこもり」という曖昧な言葉をめぐって、この間に沸き起こったさまざまな議論や支援活動などの諸々の実

    新刊: 『「ひきこもり」への社会学的アプローチ』 (序) - Freezing Point
  • 「理論と現実」ではなく、現場に密着した分析労働の複数性を - Freezing Point

    「シノドスの動機と方針」 対談:芹沢一也×荻上チキ 芹沢一也氏と荻上チキ(id:seijotcp)氏が、新しい活動を立ち上げられたとのこと*1。 ここで語り合われていることが、読み手の姿勢を問い直すことになると思います。 リンク先より、刺激を受けたところを引用させていただき*2、少しだけ自分の意見を書いてみます(強調は引用者)。 芹沢: 高原基彰さんが『不安型ナショナリズムの時代』で、日のポストモダニズムを社会的・経済的文脈をまったく度外視した言説だとして、浅田彰さんから宮台真司さんにいたる流れを抑えています。高原さんは「コミュニケーション領域を語れば世界を語ったことになるという錯覚」という表現を使っていますが、要するに80年代、90年代は文化論の時代だったんですよ。文化を語ることで、社会を語るというスタイルが通用していた。 ところが、2000年代に入って、そうしたスタイルが決定的に説得

    「理論と現実」ではなく、現場に密着した分析労働の複数性を - Freezing Point
    umeten
    umeten 2008/04/16
    >芹沢: なんだかんだいっても、日本社会では今でも正社員のみが市民です。
  • 努力の方向(社会化のスタイル)が違う - Freezing Point

    メタな内容が間違っているのではなく、取り組み方が間違っている。 「自分のやっていることを《正しくする》とはこういうことだ」という、その方向性が違う。 私が、自分のやっていることを「理解されない」と言うと、メタな内容の難解さを言っているのだと思われる。 そうではなく、問題設定や解釈のスタイルについて、「取り組み方を間違っている」と言っているのだ。 努力の方針自体がちがうので、私が「何の話をしているのか」自体が理解されない。 社会関係とは、アリバイ関係であるため、人々は制度分析的なあり方*1をこそ危険なものと見なす(アリバイを壊すかもしれないから)。 そのつどその場で分析が成り立つような、そんな労働の仕方があり得ると思わないから、いま私が続けているこの作業も、「労働ではなく、私的趣味にすぎない」と見なされる。 自分の生きている場所を解体的に分析する作業が、人を楽にするものだと思われていない。

    努力の方向(社会化のスタイル)が違う - Freezing Point
  • 「引きこもり: 最多は30~34歳 就職・就労きっかけで」 2008-02-22 - Freezing Point

    調査は、都内に住む15〜34歳の男女3000人を住民基台帳から無作為抽出し、昨年9〜10月に個別に訪問。 1388人から協力を得た。 うち10人を引きこもりと判断し、別途調査した18人を加えて計28人を分析対象とした。 原因のトップは「職場不適応」と「病気」の25%だった。 「就職活動不調」(14%)を加えると、就労・就職をきっかけとする人は39%に上った。 「不登校」は18%だった。 年齢層別では、「30〜34歳」が全体の43%で最も多く、「15〜19歳」「20〜24歳」「25〜29歳」はいずれも18%。 引きこもり状態になった時期は「25〜27歳」(29%)が最も多かった。 (佐藤賢二郎) 高齢化もさることながら、これまでに見てきた「最初のきっかけの7割前後は不登校」というデータと大きく違う。 以下、文献として最もよく読まれている『社会的ひきこもり―終わらない思春期 (PHP新書)』

    「引きこもり: 最多は30~34歳 就職・就労きっかけで」 2008-02-22 - Freezing Point