肺がん治療薬「イレッサ」の副作用をめぐる訴訟で、国と輸入販売会社のアストラゼネカ社(大阪市)に賠償責任はないとして原告の訴えを退けた25日の大阪高裁判決を受け、同日に厚生労働省で記者会見を開いた原告側弁護団の水口真寿美弁護士は、直ちに上告する方針を示した。 大阪高裁の判決は極めて不当だとして、上告する方針を示した原告側弁護団の水口真寿美弁護士(25日、厚生労働省) 大阪高裁の判決では、副作用の間質性肺炎について、イレッサが承認された2002年の添付文書(第1版)で、警告欄が設けられず、「重大な副作用」の4番目にだけ記載されていたことが、肺がん治療に従事する医師への警告として十分だったと判断。また、承認当時に国内治験などで報告されていた19例の間質性肺炎の副作用のうち、「死亡との因果関係が比較的明確と言えるのは1例」だったとした。 同日の会見で水口弁護士は、大阪高裁判決を「極めて不当」と批