【ダマスカス前田英司】シリア北部アレッポの大学で3日、アサド大統領の退陣を求めてデモ行進していた学生たちが、刃物で武装した大統領支持の学生に襲われ、反体制派組織「地域調整委員会」などによると、少なくとも7人が死亡した。学生同士の衝突に続いて治安当局も介入し、反体制派の学生200人以上が一斉検挙されたという。国連の停戦監視団が常駐する中部ホムスやハマでも衝突は続いており、3日は各地で30人以上が死亡したという。 一方、先月29日に現地入りした国連停戦監視団のムード団長は3日、ハマを訪問して「アサド政権の停戦順守の意思を示唆する進展が見られた」との認識を示した。監視団は50人規模に拡大し、南部ダルアーなどにも常駐している。 シリア情勢は、監視団の活動場所で衝突が減少する一方、これまで比較的落ち着いていたアレッポが不安定化するなど、複雑化している。米ホワイトハウスのカーニー報道官は「アサド大統領