フランスでは、大統領が誰であるかによって、行政のカラーが変わる。そして国柄も変わる。 大統領にとてつもない権限が集中し、それでいて政権ごとに政策と行政が違うから、民衆は定期的に混乱する。 僕がフランスに遊学すべく、日本でビザを取得した時は、移民を嫌うサルコジ政権であったから、語学学校留学ではなく、正規の学生に対してでさえ締め付けは厳しかった。 2012年は最悪の年周りで、ビザ(正式には滞在許可証)発給のスピードが、新学期の登録期間に間に合わない人も多くいた。かわいそうなことに、大学間で締結済みの交換留学生でさえ、それを断念せざるを得ない状況に追い込まれる事例が相次いだ。 これに対し、仏文を中心とする先生方が抗議してくださったために、オランド=安倍両政権により、両国間のビザの緩和が締結された。 しかし、マクロン政権に変わり、このせっかくの政治的努力は水の泡となる。 私は、大統領が変わるごとに