駅のホームに「気持ちを落ち着かせる効果がある」とされる青色照明を設置すると、列車への飛び込み自殺が約84%減少すると、東京大学大学院経済学研究科の沢田康幸教授らのグループが9日、発表した。 青色照明の自殺防止効果が科学的に証明されたのは初めてという。 沢田教授らは、2000~10年の首都圏の計71駅のデータを解析したところ、ホームからの飛び込み自殺は計128件あったが、ホームに青色照明が取り付けられた11駅では、設置後の自殺は昼間の1件のみ。照明を点灯させる夜間は0件だった。 利用者数など駅の特性を考慮して試算した結果、駅ホームの自殺は、照明設置後、平均で84%下落していたという。沢田教授は「青色照明も、ホームドアのように有効な鉄道自殺防止の方法と言える」と話した。