キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘 (講談社ノベルス) 作者:西尾維新講談社Amazonこの『キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘』は『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』から始まる西尾維新の代表作《戯言》シリーズの正統的な続篇、そして長篇である。主人公は表紙にばっちり描かれているように前作主人公の戯言遣いの娘で、高校一年生の15歳だ。戯言遣いや玖渚友といった旧作の面々はほとんど出てこず、過去作の流れを過剰に掘り返したりもしないので、《戯言シリーズ》は聞いたこともない、という人にも入りやすい作品になっている。 17年ぶりの《戯言》シリーズなので、もう読んだことがない人も数多いだろう。一方、読んだ人にとってはとても思い出深い作品なのではないだろうか。僕も塾に行くのが嫌で嫌で、かといって家に帰るのもバレるのでできず、本屋で足がぶるぶるになるまで立ち読みしていた迷惑な