カロウシが「国際語」になってどれほどの月日が流れたろうか。 過労死、そしてその原因ともなっている残業、おかしいおかしいと言われつつ、一向に根絶する気配がない。 それどころか、長引く不況、就職難を背景に、常態化というか、都合の悪いことは見なかったことにしようという空気すら醸成されている感がある。 異常な事態を定義し、あぶり出すはずの「カロウシ」「サビザン」という言葉が、まるでコギャルやアムラーのように、人々の文化や生活形態を表す言葉として、市民権を得てしまってる皮肉な状態だ。 過労死、過労自殺という言葉には、過労、すなわち自己管理がなってないニュアンスが含まれる。 だが、今の雇用や収入を維持しなければ、家族を支えられないだとか、今の生活を失ってホームレスになってしまう、といった恐怖により、死に追いつめられたり、疲労から精神を病み自殺に追いつめられているというのが実態ではないか。中途退職や無職