これまで、公共工事の発注・契約は設計・施工分離発注方式が原則でした。公共工事の発注者はまず、設計者に設計を発注し、その設計図に基づいて入札で施工者を選定するという流れです。しかし近年、被災地などでの短期の復興工事や、厳しい条件のもとでの高度な技術が必要な工事が増加し、最適な技術を取り入れながら、迅速で効率的に事業を推進できる多様な発注・契約方式が求められるようになりました。そのような傾向に対応するために公共工事の品確法で新たに規定された、「技術提案・交渉方式」のひとつ、ECI方式を紹介します。 設計段階から施工者が参画し技術協力 民間の建設事業で行われている柔軟な発注・契約方式を公共工事に導入するため、平成26年6月4日に施行された「公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律」では「技術提案の審査及び価格等の交渉による方式」、通称「技術提案・交渉方式」が規定されました。新たに