カトリック教会の総本山バチカンと中国が国交樹立に動き出した-こんな観測が世界を駆け巡った。両者が確執の種だった司教任命問題で合意締結に近づいたためだ。バチカンが中国に大きく譲歩する内容とされるため、波紋は香港や台湾にとどまらず、カトリック教会全体に広がっている。 バチカン関係者によると、双方は3月、合意について詰めの協議を行い、早ければ月末にも調印の見込み。中国側が司教候補を提示し、法王が承認する方式で固まったという。法王が特定候補を拒否すれば、中国側は別候補を提示する仕組み。常に中国政府に近い人物が就任することになる。 「悪いメッセージ」 合意については1月末、ロイター通信などが「数カ月内に調印の見込み」と報道。バチカン国務長官(首相)のパロリン枢機卿はイタリア紙スタンパで「法王は中国側との協議を見守っている」と交渉の進展を認めた。 「合意は、バチカンの一方的な譲歩だ」。バチカン取材約4
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