「QMEMS」と「半導体技術」で優位性を高める 3領域での売り上げ拡大、コンシューマ機器向けでのシェア維持に向けた戦略は、明確だ。「QMEMS」と呼ぶ長く培ってきた水晶の独自微細加工技術と、近年融合を進めてきた半導体技術の2つを技術をベースにして、シェアの獲得を狙うというものだ。 独自水晶微細加工技術のQMEMSは、半導体デバイス製造と同様にフォトリソグラフィ技術を利用する製造技術であり、1970年代から水晶デバイス製造に適用してきたもの。1枚の水晶ウエハーで製造できるデバイスの数が、一般的な機械加工の場合と比べ、「10倍多い」という特徴を備え、デバイスの小型化だけでなく、低コストという利点があり、価格競争の激しいコンシューマ機器市場でのシェア獲得につながってきた技術だ。 このQMEMSにより、機械加工では16~17μm厚が限界とされる水晶の薄化加工を2μmまで可能にした。ATカット水晶デ