指揮官グアルディオラの意図を誰よりも理解し、 ピッチ上で具現化するチームリーダーが、 バルサの目指すサッカーについて語り尽くした。 明らかになったのは、対戦相手を完膚なきまでに 圧倒しようとする無慈悲なまでの“理想”だった。 昨シーズンの半ば頃だったろうか、「バルセロナの試合は退屈だ」という声が聞こえ始めた。どこが相手であっても同じ展開になるからだ。 キックオフ後まもなくバルサがボールを持ち、パスを繋ぐ。 相手のディフェンス網に穴が開いたところでゴールを決める。 そして再びパスを廻し、タイミングを見計らって2点目、3点目……。 このまま90分が終ってしまうため、ハラハラドキドキのダイナミックな試合が好きな人は落胆してしまう。 しかし、よくよく考えてみると、今もこれだけ強いというのは大変なことである。 ジョゼップ・グアルディオラが監督に就いた'08-'09シーズンに三冠王者となって以来、バル