全国区の知名度の俳優ばかりではなくてもヒット作が生まれることを証明した『カメラを止めるな!』のワンシーン(C)ENBUゼミナール 興収100億円を超えるような大ヒットがなかなか生まれなくなって久しい邦画シーン。もちろん今年で言えば『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』のようなドラマからの映画が、久々の邦画実写大ヒットとなり映画館を賑わせているのだが、映画というメディアがかつてのようなエンタテインメントの中心から離れて久しい。そんななか、『カメラを止めるな!』のスマッシュヒットが映画界にもたらす影響をメディア研究家の衣輪晋一氏に解説してもらった。 映画不況時代、全方位的に盛り上がった『カメ止め』 インターネットの台頭以前、映画館での映画鑑賞は娯楽の中心のひとつだった。80年代は、サブカルチャーブームを受けてコアな映画ファンが続々と誕生。90年代にかけてはミニシアターブームが生まれ