出版不況のなか、個人で出版業務を担う「独立系・ひとり出版社」の存在感が高まっている。滋賀県長浜市で「能美舎(のうびしゃ)」を営む堀江昌史(まさみ)さん(37)もその一人。滋賀・長浜にこだわり、「地元の人に喜んでもらえるような書籍を出版していきたい」と話す。地元の人たちの取り組みを書籍という形で残すことは「推し活」でもあるという。 堀江さんが手がけた本は地元へのこだわりが詰まっている地元本を1人で堀江さんは元朝日新聞記者。能美舎は、平成28年に「新聞記者の聞く力を生かした本づくりがしたい」と立ち上げた。長浜市の古民家で、夫とともに畑で自家栽培した野菜を用いた料理を提供する「丘峰喫茶店」を週3日開業しており、その合間に本づくりを行っている。 書籍の企画から取材、編集に加え、営業や交流サイト(SNS)の宣伝まで1人で担い、年1~3冊のペースで出版。これまでの7年間で、手掛けた本は復刊を含めて14
去年9月に敦賀駅前にオープンした公設書店「ちえなみき」は3月末までの来訪者数が約19万人となり、当初の見込みを大幅に上回りました。 去年9月に本格的にオープンしたJR敦賀駅西口の再開発エリア「otta」には敦賀市が運営に関わる形で全国でも例が少ない公設書店として「ちえなみき」が開設されました。 専門書も含めて3万冊以上をそろえ、本の選び方や棚の見せ方には東京の専門店のノウハウを取り入れました。 敦賀市によりますと去年9月1日のオープンからことし3月末までの7か月で約19万人が「ちえなみき」を訪れたということです。 敦賀市は当初、年間の来訪者を10万人程度と見込んでいましたが、去年12月上旬には達成し、その後もほぼ同じペースで客が訪れているということです。 また、本の売り上げも当初の見込みの3倍以上にのぼっているとしています。 これについて敦賀市は書店に隣接する形で子育て支援施設を設けたり、
【読売新聞】 雄大な立山連峰を擁する富山県立山町。人口約2万5000人の町には、書店が一軒もない。 隣接する富山市の書店に行くには、1級河川の常願寺川を越える必要がある。橋を渡らず本屋に行きたいという子どもたちの訴えもあり、町は1月
新型コロナウイルスの感染拡大で自宅で過ごす時間が増える中、愛媛県は県独自の支援策として書籍の購入に使うことができる「読書券」を追加で発行する方針を決めました。 この「読書券」は県内の書店で書籍を購入する際に使うことができるものです。 去年11月、自宅で過ごす時間の充実につなげてもらおうと、1組2000円分を2万セット発行し、県民からの応募が相次いですぐに募集が締め切られました。 関係者によりますと、感染が急拡大するなか、愛媛県は県独自の支援策の一環として読書券を追加で発行する方針を決めました。 額は前回と同様に2000円にする方向で調整を進めているということです。 また、応募については、年明けからの感染の第6波でクラスターの発生などによって保育園などの休園も相次いでいることを受け、子育て世代を優先することも検討しているということです。 愛媛県は、このほかにもオミクロン株の感染拡大を受け県民
売り上げ不振などのため今月10日に閉店を予定していた積文館書店有田店(西松浦郡有田町)が、営業継続となった。2月初旬に閉店の告知があって以降、常連客を中心に「町に本屋を」と望む声が相次ぎ、町唯一の書店は明かりをともし続ける。
かもがわ出版(京都市)は「沖縄子どもの貧困白書」=写真=を10月末に発刊した。都道府県で初めて独自に子ども貧困率の調査をし、対策を進める「沖縄モデル」を全国に発信する狙いがある。初版の2500部を約1カ月で完売し、現在2版を増刷中だ。大きな反響を受けて10日午後1時から沖縄大本館1階同窓開館で出版記念シンポジウム(「沖縄子どもの貧困白書」編集委員会主催)を開く。 同書は、社会的養護を受けた当事者をはじめ、子どもや家族に関わる合計約40人が執筆した。官民の枠を超えて行政施策、学校や暮らしの現場、地域の動きなどを報告し、県内の「いま」を網羅した。沖縄大の加藤彰彦名誉教授、琉球大の上間陽子教授、沖縄女子短大の鎌田佐多子学長らが編集委員を務めた。 編集者の三輪ほう子さんは「巻頭で困難を抱える県内の若者自身が記した『幸せに生きることは権利』との言葉は画期的。沖縄を見なければ日本は見えない」と力を込め
「八戸ブックセンター」の開設から1年がたち、県内外から注目されている一方で、市民の幅広い利用が求められる=3日、八戸市六日町 全国的に珍しい「市営書店」として、八戸市六日町に開設された「八戸ブックセンター」は4日、オープンから1年を迎える。多彩な切り口で本の魅力を紹介し、市外からの訪問者や行政の視察が相次ぐなど、依然として注目度は高い。一方、来館者数は全体的に減少傾向にあり、市民へのさらなる浸透が課題に浮上。市は民間書店や周辺小売店との連携のほか、市民が気軽に利用し、本に興味を抱く機会を創出する環境づくりなど模索している。 センターは、市が進める「本のまち八戸」事業の拠点として、本との出会いの場を提供。市内の民間書店で売れ筋の本以外の、専門書や純文学、画集といった「知的好奇心を刺激するもの」を取り扱っている。 3日、たまたま立ち寄ったという山形県天童市のパート小座間道子さん(55)は「凝っ
書店が地域に1店舗もない「書店ゼロ自治体」が増えている。出版取り次ぎ大手によると、香川を除く全国46都道府県で420の自治体・行政区にのぼり、全国の自治体・行政区(1896)の2割強を占める。「文化拠点の衰退」と危惧する声も強い。 トーハン(東京)の7月現在のまとめによると、ゼロ自治体が多いのは北海道(58)、長野(41)、福島(28)、沖縄(20)、奈良(19)、熊本(18)の順。ほとんどは町村だが、北海道赤平市、同歌志内(うたしない)市、茨城県つくばみらい市、徳島県三好市、熊本県合志(こうし)市、宮崎県串間市、鹿児島県垂水(たるみず)市など7市や、堺市美原区、広島市の東・安芸両区の3行政区もゼロだ。 出版取り次ぎ大手・日本出版販売(東京)の別の統計では「書店ゼロ自治体」は4年前より1割増えた。 全国の書店数は1万2526店で、2000年の2万1654店から4割強も減った(書店調査会社ア
2019年までに実現を目指す3大数値目標の1つに「本の年間貸し出し数300万冊」を掲げ、本のまちづくりを推進する兵庫県明石市。1月にはシンボル施設として明石駅前の再開発ビル内に、民間大型書店と同居する公共図書館をオープンさせた。新たな賑わいを生み出し、まちの価値を上げようとする泉房穂市長に真意を聞く。 ――本のまちづくりを施策の前面に掲げているのはなぜですか。 私自身、子どもの頃から、大人になったら壁一面が本棚になった家に住みたいという夢を持っていたぐらい、本が大好きでした。今も空き時間があると図書館や本屋さんによく行きます。本というのは単なる紙ではなく、歴史の時間を越え、国境を越えて様々な人と出会い、つながることができます。いろいろな学びのきっかけになるものです。 本を明石のまちづくりの中心に位置付けて、人々に住みたいと思ってもらうための売りにしようという考えは、市長になる前から持ってい
2017年3月18日から4月23日まで、島根県立図書館と島根県書店商業組合が協力し、共同展示「本屋さんと図書館が選ぶ “松江本”」を開催しています。 島根県立図書館職員と今井書店グループセンター店の書店員が薦める「松江に関する本」を12冊ずつ選び、それぞれ推薦の言葉を書いたPOPとともに紹介するものです。 展示は島根県立図書館と今井書店グループセンター店で行なわれています。 共同展示「本屋さんと図書館が選ぶ “松江本” 」について(島根県立図書館) http://www.library.pref.shimane.lg.jp/?page_id=983 本屋さんと図書館が選ぶ“松江本”(今井書店,2017/3/21) https://www1.imaibooks.co.jp/book/?p=6344 参考: 京都府立図書館&京都岡崎蔦屋書店 選書フェア“本のプロたちがご案内「わたしは真悟」をも
◆来館や販売 予想以上 八戸市の市営書店「八戸ブックセンター」が4日でオープンから2か月を迎える。「売れ筋ではない良書」を集めた書店として、多くの来館者や売れ行きは期待していなかったが、予想を大幅に上回る人気で、来館者へのアンケートでも本の選定や雰囲気も高評価だった。 センターによると、来館者数は1日平均約1100人で、当初見込んでいた300人を大きく上回った。さらに、1日に売れる本も約60冊と見込み(30冊)の2倍以上となった。年明けから平日の来館者数は落ち着いてきたといい、音喜多信嗣所長(44)は「飲み物を手にゆったりとお気に入りの本に出会ってほしいが、当初はとても長居できる雰囲気ではなかった。うれしい悲鳴です」と振り返る。 1月2日から行ったアンケートでは、雰囲気や本の選定など高評価で、再び来たいという人も多かった。「普段出会わない本が多いので良い」「興味のなかったジャンルにも興味が
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