次世代路面電車(LRT)の整備計画がすすむ宇都宮の街を歩くと、「巨額の税金を注ぎ込んでまでつくる必要ある?」「需要だけじゃない。行政のバックアップは不可欠」といった声が聞こえた。宇都宮市と芳賀町が描く路面電車の走る風景は、どう具現化されるか。 7月末、宇都宮駅東口からタクシーに乗り、この次世代路面電車計画ルートに沿うように行くと、運転手はため息まじりに「(計画ルート上に)工業団地はいろいろあるけど、そのあたりには工場以外に何もない。これといった観光地もない。それに工業団地にある企業へは、自前の企業バス便が頻繁に走ってるでしょ」ともらした。 宇都宮駅へ戻るときに乗ったタクシー運転手は、「税金の無駄としか思えない。見てよ、駅へ向かうバスのほとんどが数人しか乗ってないでしょ。それでもやるって言うんだから。誰がほしがってるんだろね、路面電車なんて」という。 宇都宮市と芳賀町が計画する路面電車ルート