「諦めるな。動き続けろ。光の方にはっていけ」。昨年12月、北欧ノルウェーのオスロ。核兵器禁止条約の採択に尽力した国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)へのノーベル平和賞授賞式で、広島で被爆したサーロー節子さん(86)=カナダ在住=が核廃絶を求めてこう訴えるのを、私は現地で取材し、胸をつかれた。同時に「唯一の戦争被爆国」を掲げながら条約に反対の立場を取る日本政府の姿勢を改めて疑問に思った。政府は再考すべきだ。それを後押しするため、国民一人一人にサーローさんの演説をかみしめてほしいと願う。
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