解説:図書館×カフェ。その役割をさらに掘り下げるべきでは? 「歴史的に見れば、カフェは公共性を体現してきた場でもあり、同じく公共性を旨とする図書館とは本来的には相性がいい。だからこそ、昨今の図書館×カフェのブームも持続しているところがあるだろう」――。こう分析するのは、各地で公共図書館のコンサルティングを手掛け、図書館専門誌「ライブラリー・リソース・ガイド」を発行するアカデミック・リソース・ガイド代表の岡本真氏だ。ただし、安易にカフェを導入しても長続きしないと釘を刺す。 「このような歴史性の文脈もなく、ただ『おしゃれ』『都会的』という印象だけでカフェを誘致する動向には懐疑的だ。そのときの流行を追うだけでは持続性に課題が現れるのは目に見えているからだ。また、排除の論理になるわけではないが、安易に全国チェーン的な店舗の誘致に傾きがちな点も気になる。現在、日本各地に全国的にも著名な地域性あるカフ