岩波ブックセンター信山社が破産し、店は閉店となったことはもう広く取り上げられています。 現状までについては、月曜社・ウラゲツブログでの小林浩さんの記事がきちんとまとめてくれているので、興味のある方読まれることをおすすめします。 ただ、これは単なる一書店の閉店ではないというのが私も含め人文書出版に関わる人間の思いでしょう。 おそらく、日本で一番人文書が売れるであろう神保町という街の中心にあって、しかもあの品揃えをしている書店が継続できないということの重大性。 その重大性というのは、現代日本における(世界的にそうなのかもしれないが)学問や「知」というものに対する冷ややかな視線(「自分には関係ない世界」「興味もない」という感性)の伸長と、「学問なんてものは限られた旧体制エリートの手慰みと考えることがカッコイイ」という訳知り顔の人々がいかに多くなったかという事。 学問することが賞賛され、必要とされ