■予防効果は期待できず 食物アレルギーの原因食材のうち、そばとピーナツについて、9割の母親が、子供が1歳を超えても離乳食として食べさせていないことが、環境省の大規模調査で分かった。そばとピーナツは重篤なアナフィラキシーを起こすことから、保護者が意図的に食べさせる時期を遅らせている姿が浮き彫りになった。ただ、調査を担当した国立成育医療研究センターアレルギー科の大矢幸弘医長は「食べさせる時期を遅らせても食物アレルギーの予防効果はない」としている。 調査は、環境省が子供の病気や健康に環境が与える影響を妊娠段階から調べるため、平成23年から始めた「エコチル調査」の一環として実施。1歳の子供を持つ母親や家族約2万6千人が回答した。 それによると、離乳食の開始時期は6カ月が45%で最も多く、5カ月の40%が続き、5、6カ月で85%を占めた。また、母親の年齢が高いほど離乳食の開始時期が遅い傾向にあった。