NEC、科学技術振興機構(JST)、理化学研究所(理研)は7日、ビット間の結合をオン・オフ制御できる量子ビットの実証に、世界で初めて成功したと発表した。量子コンピュータの実現に必要となる技術で、研究グループは「デバイスレベルから回路レベルへの質的なステップアップを果たした」とコメントしている。 量子コンピュータは、電子や原子の量子力学的な振る舞いを利用して演算を行う計算機。現在のコンピュータ(古典計算機)では、1ビットに「0」か「1」のどちらかの値しか入れられないのに対し、量子コンピュータの構成要素である「量子ビット」には、2つの量子状態を波のように重ね合わせて、「0」と「1」の状態を同時に持たせることができる。 n個の量子ビットがある場合、この重ね合わせにより、全体としては2のn乗通りの異なる状態を同時に併せ持つことが可能で、この状態のまま演算を行うことができれば、大規模な並列計算が実現