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  • 罵倒の運用について - レジデント初期研修用資料

    罵倒のようなやりかたにも使いかたがある。誰かを罵倒することで、その人の背中を強力に後押しするような効果を期待することもあるし、同じ罵倒のやりかたであっても、誰かを徹底的に否定してみせることで、その人から抵抗の意思を奪い去るような効果が期待できることもある。 海兵隊の教官は新兵を罵倒する 海兵隊訓練教官の罵倒を集めた記事を読んだ。 テレビ番組でときどき紹介される海兵隊の訓練風景は恐ろしいけれど、文章として罵倒の言葉だけを取り出すと、訓練教官をやっている人は、罵倒であっても相当に言葉を選んでいるのだろうなと思う。 訓練教官の罵倒は、読んでいて面白い。新兵に対して、何か「できなかった」ことを叱るのではなく、新兵ごとに到達点を仮想して、「やらなかった」ことを叱る。同じ「できない」を表現するにしても、結果を叱れば「お前は無能だ」というメッセージを送ることになる。できたはずの到達点を仮想して、そこに到

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    warriorking 2013/04/19
    罵倒の運用について - レジデント初期研修用資料
  • 0から1を作った経験 - レジデント初期研修用資料

    たとえば爆弾テロの事例がニュースで報じられれば、たいていの人はたぶん、それを「ひどい事件だな」と思う。テロリストの側に与する人が同じニュースを聞けば、もしかしたら「よくやった」と思うかもしれない。ニュースに対してどんな態度をとるにせよ、ニュースというものはほとんどの人にとっては消費の対象であって、それを経験として蓄積できる人は少ない。 同じニュースを聞いても、見聞した事例を通じて自分の経験値を高める人もいる。爆弾テロの事例ならば、爆弾を自分で作り、爆薬の威力というものを知っている人がそれであって、こういう人がニュースを見ると、「なるほどそういう仕掛けかたもできるのか」と、爆弾の仕掛け方がより凶悪になってみたりする。 どんな分野であれ、ゼロから何かを生み出す経験をした人は、あとは事例を見るほどに、自身の経験が増していく。 経験には2種類ある 100年続くチームを引き継ぎ、体育会のキャプテンと

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    warriorking 2013/01/17
    0から1を作った経験 - レジデント初期研修用資料
  • 制約を身につける - レジデント初期研修用資料

    「ここまでは得意ですが、ここから先はできません」という制約を持つ人が得意分野に熟達すると、その人は専門家と呼ばれるようになる。 「得意不得意こそありますが、私は基的になんでもやります」という人が全方向に頑張ると、その人は「熟達した使い走り」になってしまう。 制約は知恵を引き出す たとえば300文字程度の考えを文章化しようと思ったときに、Twitter はいい道具になる。簡単なサービスだからすぐに書けるし、つながった誰かの反応をもらうこともできる。何よりもTwiter には「140文字しか書けない」という制約があって、アイデアを文章化するときには、こうした制約が役に立つ。 アイデアを文章化するのに必要なのが300字なら、Twitter ではそれを2回に分けて書く必要がある。ベタ打ちしたアイデアを途中できるのはみっともないから、思いついた何かは必然的に、140字で語れるだけの大きさに分割され

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    warriorking 2013/01/08
    制約を身につける - レジデント初期研修用資料
  • JASRAC の謝罪文について - レジデント初期研修用資料

    音楽著作権協会(JASRAC)が最近出した謝罪の告知 は、組織へのダメージを最少にするという意味において、上手な謝罪のお手に思えた。 以下引用。 雅楽演奏者へのお問い合わせについて. 昨日よりJASRACが雅楽演奏者の方へ著作物使用料の支払いを求めたなど、SNS等での書き込みや報道などがなされていることについて、ご説明いたします。. JASRACでは、全国各地で行われる演奏会などの催物において、JASRACの管理楽曲(以下「管理楽曲」という。)を利用される場合には、催物の主催者の方から手続きのお申込みをいただいた上で、 著作物使用料のお支払いをいただいております。管理楽曲の利用を確認せずに、著作物使用料のお支払いを求めることはございません。. 管理楽曲の利用が定かでない演奏会等の場合、主催者の方に電話や書面等でご連絡をし、管理楽曲のご利用の有無を確認させていただくことがあり、著作権消

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    warriorking 2012/12/16
    JASRAC の謝罪文について - レジデント初期研修用資料
  • マインドコントロールの基礎 - レジデント初期研修用資料

    うちの家を、まったくの他人が支配してたことがあったという逸話を読んで思ったこと。 リンク先では、「母の友人」としてやってきた正体のよく分からない人が、家族のそれぞれに怪しい働きかけを行うことで、一家が離散寸前まで追い詰められる。 マインドコントロールというと、なんだか怪しげな、複雑怪奇な技法を想像しがちなのだけれど、リンク先の物語で行われていることはたぶん、「君、なんだか評判悪いみたいだね。でも僕は君の味方だから」という文言を、家族の全員に、何度も繰り返していただけなのだろうと思う。 心理的な隔離の効果 上司に当たる人が、組織から誰かをつかまえて、「君、なんだか評判悪いみたいだね。でも僕は君の味方だから」といい含め、組織に戻すと、呼び出されたその人は、他の人を信じられなくなる。他ののメンバーに自分の評判を確認すれば、もちろん「そんなことはない」という返事が返ってくるのだろうけれど、それが嘘

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    warriorking 2012/10/29
    マインドコントロールの基礎 - レジデント初期研修用資料
  • 人は禁じられた方向に努力する - レジデント初期研修用資料

    組織やチームの文化というものは、スローガンや目標ではなく、日常の動作やおしゃべりにおけるちょっとした制約が作り出す。 「全部英語」は極端であるにせよ、その会社、その組織、その業界独自の言葉や言い回しを作ったり、あるいは「その場で発してはいけない言葉」を作って共有すると、その場には独自の空気が生まれる。外から入ってきた人が「その組織の人」になるまでの時間は、そうした空気がある場所では大幅に短くなっていく。 制約が空気を作る 「ノー」を禁じた組織には、「ノー」を表現するための語彙が増えていく。「現実的に」を禁じた会議室からは、実際に実現できるアイデアが増えていく。 何か到達したい状態があるのなら、それを目標として声高に叫んでみせるよりも、目標と反対側の単語を禁じてやると、人間は案外、その方向に能力を発揮する。 内科医の会話から「外科」という言葉を禁じると、「外科に相談」みたいに便利な言葉が一切

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    warriorking 2012/09/23
    人は禁じられた方向に努力する - レジデント初期研修用資料
  • チームワークとは「いい敵」の共有 - レジデント初期研修用資料

    チームワークは大切だけれど、リーダーがチームに対して、「チームワークを大事にしましょう」と諭してしまうと、誰もが「チーム」に遠慮する。結果としてたぶん、チームの能力は集まった人数を下回る。 チームには「敵」が必要 チームワークとは、チームが「共通の敵を持つこと」で生み出される。「チームをまとめるためには敵を探そう」が、リーダーが身につけるべき方法論でもある。 「敵」という存在は、対立や排除の対象であって、概念を共有した上で、それを「敵」と名指しすることで、チームには「何をやらないのか」、「誰に嫌われるのか」が共有される。 「敵」を名指しすることは、だからリーダーが戦略を策定するのと同じ意味を持つ。 目的の共有には意味が無い 目的とは単なる到達点で、どれだけそれを熱心に説いたところで、そこに到達するための道程は共有できない。メンバーの思い描いた道筋はバラけてしまうから、チームは結局まとまれな

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    warriorking 2012/09/10
    チームワークとは「いい敵」の共有 - レジデント初期研修用資料
  • 危機対応覚え書き - レジデント初期研修用資料

    ファーストサーバーの事故対応や、そのユーザーである「前代未聞空前絶後の無限地獄に叩きこまれた」「阿鼻叫喚のハンバーガーヒルを駆け抜けたサーバ管理者」の方々の、いろんなつぶやきを読んで考えたこと。 口をひとつに 危機対応を行う際には、判断に専念するリーダー役と、発表やコミュニケーションに専念するネゴシエーターと、できれば別々に、それぞれ専属の誰かを置いたほうがいい。 危機の当初は情報が錯綜するし、危機に対応する側も、あるいはその危機から被害を被った側も、様々な「当事者」が情報を発信する。危機に対応する側は、恐ろしく忙しいことになっているにせよ、この情報を放置してしまうと、2ちゃんねるあたりに「現場の声」が匿名で掲載され、ニュースになって収拾がつかなくなってしまう。 佐々淳行のでは、危機対応のリーダーを決定したら、「まずは緘口令をしけ」と説く。記者の人たちが何を聞いても、「命令」がそこにあれ

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    warriorking 2012/07/05
    危機対応覚え書き - レジデント初期研修用資料
  • 「ちゃんと」できる人なんていない - レジデント初期研修用資料

    あってはならない「確実に」という作業指示 – プリウスに見るゴムホースの「組み付け基準」 という記事が興味深かった。 「適切」は難しい 「適切に」判断したり、「正しく」組み付けたりすることは、特にそれが100% に近い再現を求められた場合には、とんでもなく難しい。 詳細なマニュアルを作成して、現場にそれを徹底したところで、大きく「適切に判断を行う」と書かれた項目が残っていたら、かならず誰かが間違える。 「適切」な判断や「正しい」組み付けを現場に実現しようと思ったら、マニュアルから「適切」や「正しく」といった言葉を追放すればいい。便利な言葉が禁止されれば不便になって、マニュアルを書く人は頭を抱える。抱えた頭で手順を見直すと、「正しく」やらなくても正しい結果にしかなりようがない、来そうあるべき手順が見つかる。 困っている人は「正しく」やらない 最近部屋を整理していたら、棚の奥から研修医時代

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    warriorking 2012/05/15
    「ちゃんと」できる人なんていない - レジデント初期研修用資料
  • 間違った「論」には意味がある - レジデント初期研修用資料

    勉強は大切だけれど、正しい知識だけを積むのは危ない。 武道を学ぶ際には、受け身の学習が欠かせない。正しい知識を学ぶときにも、正しくない知識の受け止めかたを知らないと、学ぶほどに大けがをする可能性が増えていく。 正しいことと説得できること 正しい知識を積んだ専門家が、ある日いきなり新興宗教に目覚めたりすることがある。そういう人は、学んだ経験こそ莫大だけれど、説得された経験を積んでこなかったのだろうと思う。 それが正しいことと、それが誰かを説得する力を持っていることとは、しばしばなんの関係もない。間違った知識に基づいた論理にたくさんの人が説得されることは珍しくないし、正しい知識を持っていることは、そうした説得から身を守るのに必ずしも役立たない。 正しい知識や、あるいは「努力」を積み重ねてきた人が、説得可能性が高い何かに初めて触れるときが危ない。こういう人は、積んできたものが大きくて、説得される

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    warriorking 2011/10/05
    間違った「論」には意味がある - レジデント初期研修用資料
  • 熱心な人は恐ろしい - レジデント初期研修用資料

    それが敵であっても味方であっても、正義や熱意で動く人というのは恐ろしい。 損得勘定で動く人なら、立ち位置が異なっても会話はできるし、お互いの行動はある程度読めるけれど、正義や熱意で動く人はまず真っ先に損得勘定を除外するから、何が出てくるのか分からない。 有能な敵は頼りになる 「有能な敵」は、状況によっては味方よりも頼りになる。「無能な味方」は、もしかしたら真っ先に背中を刺しに来る。 嗄幼くてはいけない相手だからこそ、抜け目のない敵は相手をよく観察している。観察した相手だからこそ話は通じて、立場は異なっても、ゆがみのない会話ができる。味方を自認する人は、味方であることにしばしば安住してしまう。観察を怠った人は、「あいつならたぶんこうだろう」という予測が外れると怒り出す。味方であったはずなのに。 当直時間帯における頼るべき「有能な敵」は、「見逃すと翌朝までに患者さんが亡くなりうる疾患」のリスト

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    warriorking 2011/09/24
    熱心な人は恐ろしい - レジデント初期研修用資料
  • 問題と向き合う態度について - レジデント初期研修用資料

    それが勉強であっても遊びであっても、何かの問題に対峙したときには、まずはその問題とどう向き合っていくのか、自分の覚悟というか、計画を「これ」と定めておかないと、努力を積むときの効率がずいぶん変わってくる。 人間の先を超えた人 難しすぎて、人間には攻略不可能なんじゃないかと言われていた「怒首領蜂 大往生 デスレーベル」をクリアした人のインタビュー記事 が興味深くて、未だによく読み返す。 ゲームを攻略するときには、「リソース管理」と「クリア計画」という考えかたがあって、自分にはとても新鮮なものたに思えた。 <引用> クリアの計画とは普通のシューティングゲームを攻略する場合に使う大局的な考え方で、コンティニューしても何でも良いのでとりあえず1回ラスボスを拝むところまでプレイした後に、ラスボスを倒すためには何が必要かを見積ります。 具体的には、まずラスボスを確実に倒すためには残機が何機必要で、ボム

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    warriorking 2011/09/04
    問題と向き合う態度について - レジデント初期研修用資料
  • 「できない」がチームを作る - レジデント初期研修用資料

    チームを作って何かするときに大切なのは、「できない」ことの把握なのだと思う。誰もがたぶん、何らかの「できる」を持ち寄ってチームを作る。「できる」はもちろん大切だけれど、お互いの「できない」を共有することで、個人の集まりははじめて、チームとしての機能を獲得できる。 神経内科は怖かった 今いる施設にはいろんな患者さんが紹介されて、自分の手に負える患者さんもいるけれど、もちろんそうでない患者さんも多い。特に神経内科方面の症状を訴える患者さんが紹介されて、頭部の画像診断で、少なくとも素人目には明らかな問題がない場合には、うちの施設ではほとんど「お手上げ」になってしまう。 県内には神経内科を標榜する施設がいくつかあって、大学にはもちろん医局があるし、外来を持っている施設も、神経の専門を掲げている施設もあるのだけれど、「こんな患者さんがいるのですが、診療していただけないでしょうか?」なんてお願いすると

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    warriorking 2011/08/28
    「できない」がチームを作る - レジデント初期研修用資料
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