キリンビールとアサヒビールによる雌雄をかけた最終決戦が幕を開けた。昨年は「販売量」でアサヒが制する一方で、キリンが正式なシェアの基準である「課税出荷量」で、9年ぶりに首位を奪還する前代未聞の結末となった。キリンはサントリーと来年4月の経営統合に向け交渉中で、両雄にとって今年が、“ガチンコ”でトップを争うラストイヤーとなる。昨年以上に激しいバトルが繰り広げられるのは必至だ。前代未聞の逆転 「正直、意外だった。自信があったのに…」(キリンの松沢幸一社長) 「相当追いつめたが、負けたと思う…」(アサヒの荻田伍(ひとし)社長) 昨年のビール類(発泡酒、第3のビール含む)のシェアトップ争いは、両社の社長にとっても予想外の結果になった。 8日に発表された卸売店などへの販売量は、アサヒの1億7700万ケース(1ケース=大瓶20本入り換算)に対し、キリンが1億7680万ケースで、アサヒが20万ケースの僅差