「イタリア料理に合う日本酒」を、岐阜県飛驒市の蔵元「渡辺酒造店」が開発し、販売を始めた。上智大学の日本酒好きの若者たちも、試作品の試飲や、ネーミングなどで協力した。 「蓬莱」銘柄で知られる渡辺酒造店は、年間酒造量が県内最大。米国向けに売り込むなど国際展開も積極的だ。イタリアンに目を向けたのは、高山市などに飛驒牛や豚、地元野菜を食材に使うイタリア料理店が多いからだという。 「20軒近くあります。外国人旅行客もそういうお店を訪れますが、日本酒を置いていない。イタリアンと日本酒の相性は悪くないはず。挑戦してみようと」と、渡辺久憲社長がきっかけを話す。 商品化は今年2月に本格始動。ふつうの日本酒づくりに使う黄麴(こうじ)に加え、焼酎づくりに使われる白麴を用いた。雑菌に強いクエン酸をつくる麴で、「オリーブ油に負けないすっきりした酸味をつけたかった」と、開発を任された杜氏(とうじ)の北場広治さん。 麴
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