「増えるとは思っていたが、自分の想像より3倍くらい多い」。 埼玉県の2月からの退職手当削減を受け、今年度の定年退職者に1月末での駆け込み退職希望者が教員を含めて相次いでいることを巡り、上田清司・埼玉県知事は22日の定例記者会見で困惑の色を見せた。 学校現場では、担任教諭の代替確保を巡って混乱も起きているといい、上田知事は「担任を持っている教員が、あと2か月残っているところで辞めるのは無責任」「何らかの態勢が整うまで、できれば思いとどまってほしい」と述べた。 4月1日の施行であれば、こうした問題は起きなかったが、県は12月県議会での条例成立を受け、財政節減の観点から出来る限り速やかな施行を目指し、2月1日施行とした。他県ではこれより早く1月施行のところもあるが、埼玉県では周知期間も必要だと判断した。 条例案に賛成した県議会には想定外の事態だった。自民党県議団の細田徳治幹事長は「担任の