臓器の移植手術を受けた患者は、通常、体の免疫反応を抑える薬を一生飲み続けなければなりませんが、北海道大学などの研究グループは、特殊な細胞を患者に投与することで、薬を飲まなくてもすむようにできたと発表しました。移植患者の生活の質を大幅に改善する研究成果として注目されます。 これまで移植手術を受けた患者は、免疫抑制剤を一生飲み続けなければらならず、腎不全や糖尿病など命に関わるさまざまな副作用に苦しむ人も少なくありませんでした。 北海道大学の山下健一郎特任教授は「この治療を試してみたいという要望が数多く寄せられるなど、多くの患者がこの研究に期待を寄せてくれている。この思いを真摯(しんし)に受け止めて、さらに研究を進めていきたい」と話しています。