三菱自動車の主力小型車で、2002年秋の現行モデルの発売以来、一度も全面改良されていない「コルト」(排気量1300ccなど)が販売を伸ばしている。エコカー減税を追い風に台数は5月から前年同月実績を上回り、10月は2倍超に。このような売れ方は珍しいという。 主力車は発売から年数がたつと新鮮さが薄れ、台数も落ちるため、通常4〜5年ごとにデザインや装備を全面改良し、消費者の買い替え需要に対応する。しかし同社の場合、2000年と04年のリコール(回収・無償修理)問題で経営危機に陥り、新型が出せないでいる。 月間販売台数は今年1月に800台を割り込んだが、10月は2158台まで回復した。同社は電気自動車を今夏発売し、イメージがアップ。他社の新型の競合車と比べ、「燃費(最大で1リットル当たり21キロ)が遜色(そんしょく)ない」(販売担当者)ことも後押ししているようだ。 【関連ニュース】 ・