大なり小なり、人間は不安を感じながら生きています。ほどよい緊張感は、私たちの日常を引き締め、メリハリを与えてくれます。反面、度を超えたストレスは精神に影響するだけでなく、病気を引き起こしてしまう場合もあります。私たちが何かに直面するたびに覚える不安は、一体脳のどの部分が感じているのでしょうか。 不安や恐怖のメカニズムについて、イギリスの研究者が興味深い報告をまとめています。報告によると、人は耳たぶに近い後頭部辺りで恐怖を感じているというのです。 南ロンドン・モ―ズリ病院の心理学者であるアダム・パーキンス博士は、メカニズム解明のために、脳の断面からその動きを見る「fMRI」という医療用機器を用いて、およそ9カ月におよぶ研究を行いました。 研究チームは、耳たぶ付近にある記憶と空間認識に関連した脳の部位「ヒッポカンポス」で、不安は感知されるということを突き止めたのです。脳の働きをより深く理解する
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