震災から2カ月が過ぎた被災地で、本を求める人が増えている。被災者の要望で宮城県気仙沼市に登場した「青空書店」には多くの人が詰めかけている。岩手県沿岸の図書館では震災後、新規の利用者登録が急増。写真集や郷土史など震災・津波にまつわる本に関心が集まっている。 「ずっと待っていた。どれを選ぶか迷います」。青空書店初日の16日、津波で全壊した気仙沼市内の自宅から1時間かけて歩いてきた斎藤寿和さん(43)は笑顔を見せた。 本好きで蔵書が1200冊あった。健康関連本と「歴史に残ることだから」と震災特集の写真集を買った。 青空書店は、地元で書店を経営する千田満穂さん(73)が企画した。東京から出版取り次ぎ大手のトーハンが絵本や雑誌、漫画など5千冊を運び、千田さん経営の自動車販売会社の駐車場に並べた。 被災地では多くの書店が壊れ、再開のめどが立っていない店も少なくない。千田さんには「再開して」とい
◇児童書や小説2000冊「少しでも和めれば」 東日本大震災で、富岡町と川内村の避難者1000人以上が身を寄せる「ビッグパレットふくしま」(郡山市)の一角に、「図書室」が完成した。読書を通じて避難者の心を落ち着かせるのがねらい。 両町村が、県立図書館から借り受けたり、図書館流通センター(東京都文京区)からの寄贈で、児童書や小説約2000冊が集まったという。避難者だけではなく、避難所で働くボランティアや町職員にも本を貸し出す。 図書室は体育館の一角をダンボールの書架で仕切っただけの簡易なものだが、利用者のために丸テーブルに椅子数脚が置かれている。利用時間は午前9時~午後6時。貸出期間は1週間。一度に3冊まで借りられる。 富岡町から避難してきた男性(56)は「避難所では新聞しか活字に触れる機会がなかった。今後も利用したいと思う」と久しぶりの小説を楽しんだ。図書室で司書を務める菅野佳子さん(42)
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