全国的に冷え込んだ先月上旬。東京都内の公園で暮らすミャンマー国籍の40代男性を見つけると、大沢優真さん(30)が駆け寄り、体調を気遣った。大沢さんは「北関東医療相談会」と「つくろい東京ファンド」という2つの支援団体に所属、在日外国人の支援活動をしている。 母国での迫害を逃れて来日、その直後にホームレスになった外国人と面談する大沢優真さん(左)(撮影時のみマスクを外しています)=昨年12月、東京都中野区で
マイナンバーカード普及のため政府が掲げる「健康保険証廃止」方針。厚生労働省は同カードを保険証として使用する際、受診時に毎回提示を求め、オンラインでの資格確認が必要だとする見解を示している。従来の保険証の場合、初診時や再診時の月1回の確認だけで済んでいたが、患者側、医療機関側双方の手間が増えることになる。いったい何が狙いの「毎回提示」なのか。 (特別報道部・山田祐一郎) 「月1回の確認で十分ではないか。再診でも毎回、確認していたら現場は混乱する」。千葉市緑区の「ドクターケンクリニック」では今年8月に顔認証付きのカードリーダー(読み込み機)を導入し、マイナンバーカードと一元化した保険証を利用できるようにした。マイナ保険証のオンライン資格確認について、中村健一院長が苦言を呈する。
物価高と賃金の伸び悩みへの対応は、参院選の大きな焦点になる。30年近く上がらない賃金では、現在の物価急騰をカバーできないからだ。アベノミクスの柱といわれた金融緩和は円安を助長し、さらに物価を押し上げる副作用も指摘されている。与野党には生活の防衛策の提示だけでなく、現在の政策が国民に及ぼす影響への検証も求められている。(渥美龍太)
政府が経済対策に盛り込んだ18歳以下への現金とクーポンの計10万円相当の給付を巡り、愛知県犬山市の山田拓郎市長は8日、クーポン配布について「多くの人の声を聞いても、そもそも望んでいない」と述べ、柔軟に現金支給ができるよう求めた。本紙の取材に答えた。
日本一の歓楽街、東京・歌舞伎町の一角に十一月の夜、改装したピンク色のバスが現れました。夜の街の少女たちを支えるため、一般社団法人「コラボ」が毎週水曜日の夜に開く「バスカフェ」。テントの下にテーブルやいすを並べた二十平方メートルほどのスペースは、少女たちが安心できる人とつながり合うための居場所です。
衆院選の選挙戦最終日の30日、街頭演説に集まった有権者ら=東京都品川区で、本社ヘリ「おおづる」から(沢田将人撮影) 東京新聞が入る日比谷中日ビルは国会通りに面し、通りの坂を上ると、国会議事堂、首相官邸があります。編集局の窓からは議事堂がよく見えます。権力を監視する新聞社として、こんな恵まれた立地はないと日々実感します。
観客のいない東京五輪・ビーチバレー会場(東京都品川区)の通路。業務中の民間警備員がスマートフォンを持つ手をせわしく動かしていた。不審に思ったボランティアの女性が背後からのぞくと、警備員が興じていたのはゲームだった。 他の会場で目撃したのは、消毒液など新型コロナウイルス対策の備品を入れた段ボール箱の山。女性は「人も物も余っていた。無観客の決定が五輪開幕の2週間前でキャンセルできなかったのだろう。経費の無駄だった」と明かす。 観客を入れないなら必要ない仮設の観客席やテントの設営も既に終わっていた。大会組織委員会の橋本聖子会長は大会中、「『もっと早く無観客と決断していれば経費を抑えられた』という意見については受け止める」と陳謝した。
「ここで受け取る食品とパン店でいただくパンの耳が頼りです」。見るからに体調が悪そうな男性と出会った。七十三歳。杉並区のアパートから都庁前の食品配布の会場に一時間半かけて歩いて来たという。会場で測った血圧の数値が異常に高かった。ボランティアの医師から「病院で調べてほしい」と求められ、どうにもばつが悪そうな表情を浮かべていた。 暮らしぶりが気になり、都議選の投開票から一夜明けた七月五日、男性宅を訪ねた。薄暗い部屋の広さは四畳ほど。コロナの感染予防のため、手を洗おうと流しの蛇口をひねったが一滴も出ない。「一年前から水道も電気も止まっています。水は公園でくんできました」。男性が水の入ったペットボトルを私に差し出した。「七十八キロあった体重が一年で五十二キロになりましてね。身長は一七〇センチで、体は骨と皮だけです」。小さな声で話し始めた。
無断で外出したが「抜け出してはいない」、食品ロスは生じているが、「廃棄ではない」―。東京五輪で運営の不備を追求する報道陣に対し、東京五輪・パラリンピック組織委員会が理解しづらい解釈や定義を用いて反論を繰り返している。インターネットでは論点をずらして逃げる、安倍晋三前首相の「ご飯論法」と重ね合わせる声も。批判を正面から受け止めず、自己防衛に終始する姿勢に国民の不安や疑問は置いてきぼりだ。(原田遼) 組織委員会は大会中、毎日午前11時に定例会見を実施し、広報担当の高谷正哲スポークスパーソンが報道陣の質問に答える。しかし、新型コロナウイルス対策や運営の不備についての質問には「現在、把握できていない」と回答を保留するケースも目立つ。その場合、数時間後に各社の担当者に高谷氏からメールで回答などが配信されるが、質問に答えていないと報道陣に不評だ。
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