パンカラー。 M42マウントレンズに触れたことのない方には馴染みのないレンズ銘だと思います。 一般的に「カラー」と呼称されてはいますが、つづりは「colar」であるので、「パンコラー」とか「パンコラール」と呼ばれることもあります。 カール・ツァイス・イェナ、つまりは東西分断期における東ドイツ側カール・ツァイスの一眼レフ用標準~中望遠レンズのシリーズであり、60年代から80年代まで製造されていたものです。 同時代のツァイスで標準レンズと言えば、どうしても思い浮かんでくるのがテッサー、そしてプラナーでしょう。 パンカラーはガウス型の構成のレンズであるので、テッサーとはそもそもコンセプトが異なるのですが、同じツァイス・イェナから50ミリf2.8のテッサーと50ミリf1.8のパンカラーが並行してリリースされ続けていたというのは、興味深いところです。 もっとも、テッサーというのはすごいレンズで、例え