大地震で原子炉内の冷却水の水位が低下していた東京電力福島第一原子力発電所1号機と、第二原発の1〜4号機について、東京電力は12日、原子炉を覆っている「格納容器」の弁を同日午前9時半までに開けた、と発表した。これにより、放射性物質を含んだ「1次冷却水」が蒸気に含まれて炉外に漏れる可能性がある。 原子力安全・保安院によると、手動による格納容器内の蒸気放出は国内で初めて。2号機については格納容器と弁との間に板が挟んであり、内部の圧力が高まると自然に蒸気が外に漏れる。 第一原発では弁を開ける前から、正門付近の放射線量が通常の20倍を記録。1号機では原発を運転する「中央制御室」での放射線レベルも上昇しているという。政府はすでに、第一原発の10キロ以内、第二原発の3キロ以内に住む人たちに対して、避難を指示している。避難対象は第一が5万1207人、第二が8049人。 東電によると、1号機の格納容器